2003年01月号

高レベルセッションのあれこれ

特集: ダンジョンズ&ドラゴンズであれこれ
筆者: 死せる詩人

 既に書店によってはダンジョンズ&ドラゴンズ日本語版が並んでいるらしい今日この頃、日本語版から遊び始める人も多いだろう。そういう人達のために高レベルセッションがどういうものかの一例をご紹介し引導を渡し――じゃなくてプレイの参考にしていただきたいと思う。

 いろいろあって14レベルでセッションをする事になった。基本ルールの段階なら最大レベルは20なので紛う方無き高レベルである。僕が作ったキャラは小狡く1レベルだけウィザードが入ったクレリックだった。さらにマンチキンな理由から、普段は絶対にやらない女性を選択。いやだってテレポートするときには体重が軽い方が有利なんだよ。
 本当ならパーティで唯一の女性キャラとしてヒロインの地位を戴く筈であり、ニッコリ笑って「神に割ってお仕置きよ」とか言ってフレイムストライクを撃つ感じのキャラだった。名前はクラリッサで赤毛のレンズマンだったりする。結局ヒロインの座は唄って踊れる女バードに奪われてしまったけど。
 ……PCの設定は僕の趣味ってわけじゃないので変な想像はしないように。

 さて、でセッションである長々語っても面白くないので最も酷かった一幕をご覧戴こう。

 僕達はウォーターエレメンタルプレーンを旅していた。ここは世界全体が完全に水で満たされ、無重力でしかも世界は無限に広がっているという空恐ろしい空間である。そこで最初の戦闘を終え、幾人かを倒し幾人かは逃げた。
 この「逃げた」ってのが不味かった、どうやら其奴は僕らのことを報告し(当たり前だ)、上司に応援を頼んだらしい。その上司ってのが凄かった。

 まずテレポートで出現し、僕達はサプライズしてしまったので先手を取られた。恐らくテレポートする前に自分にヘイストをかけていたのだろう、サプライズラウンドでフィーンディッシュ・ブラックドラゴンを五体召還しそいつらが僕達に向かって突撃してきた。さらに追い打ちを掛けるようにアイスストームで膨大なダメージを与えてくる。この時点で死者二人。まだ戦闘が始まって行動したのは敵の上司だけなのに、である。
 わりと全滅ペースだ。
 残りHP5とかで生き残ったウェポンマスターが召還師に突撃したけれど、一撃で撃破はできず、これで倒せなかったのが痛い。これ以上敵の攻撃を喰らったら完全無欠の全滅なので、ウィザードがプリズマティックスプレイを放って起死回生を狙ったがあえなく耐えられてしまう。そこで更にそのウィザードはとっておきの隠し技リアリティ・メイルシュトロームを放った。
 この呪文は次元渦を発生させ、それに飲まれたものは異次元に飛ばされてしまうという酷い呪文だ。異次元の中にはアビスもナインヘルもセブンスヘブンもイェスガルドもあるが要するに結局何処に行っても地獄なのだ。
 かくてドラゴンは全て次元の渦に飲まれ、敵の召還師はテレポートで逃げていった。
 よく考えてみると、一ラウンドと半分しか戦闘は行なわれていない。

 斯様にダイナミックなセッションが3Eの高レベルでは繰り広げられるだろう。当然このときのPCは「当世亜米利加ファッション事情」でお伝えしたような格好をしているのは言うまでもない。


ダンジョンズ&ドラゴンズ情報倉庫

■死せる詩人さんの「Dead Poet Society」


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