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2003年03月号

あなたがた、やりすぎです●かうんたーてろ。

特集: あなたがた、やりすぎです
筆者: 蒼

 遠未来SFものでの話。

 シャトルに潜んで数時間。
 文字どおり荷物扱いで地上から運ばれた身は、あちこち打ちみだらけだが、どうやら無事に本船の格納庫に収納されたらしい。
 横で仲間がまだかと目で言っている。
 まだ早い。
 勝負はジャンプポイント付近だ。
 宇宙で、そしてホテルで失敗した。今度こそ失敗は許されない。
 慎重にいかねばならない。
 船を失った今、ここでなんとかしなければのたれ死ぬほかないのだ。
 と口を開こうとした時だ。
 シュー。と格納庫のドアが開く音がした。
 ばれたか? 仕方ない、シャトルを楯にして撃ち合うか、幸い人数は勝っている手数が多ければ勝機はある。
 レーザーライフルを構え、そっとシャトルのドアへと近づく。
 足音は響いてこない。まだこないのか?
 しばらくして、気がついた。
 ドアの警告灯がついている。
 外に空気がない。
 「エアロックを空けやがったっ!」
 悲鳴があがると同時にスピーカーからやけに陽気な声が流れる。
【今から完全武装した海兵隊あがりが乗りこむんで、抵抗したければどうぞー】
 そして、ヤツが格納庫の奥からゆっくりと近づいてきた。
 軍用の装甲宇宙服にブラスター、なにもんがてめえら?
 
 どちらが悪役なんでしょ。


 今回はプレイヤーです。
 とある惑星にむかった際に、海賊に出会いまして。
「船長どうします?」
「まかせるっ」(NPC)
 そこにウキウキと主砲の照準を合わせるヤツが私でした。
「きみ、商船の接客係あがりじゃなかったっけ」
「なに、前の船ではまず包帯を巻くことから教わったものだ」
「それ商船ちがう海賊船」
「次に教わったのは主砲の撃ち方だ。お、距離よし、発射っ」
 と、出会い頭に主砲たたきこんで沈めてしまいました。

 で、ついた惑星の都市で海賊の残党に追われるというシナリオでした。
 都市での襲撃は、速攻で逃げ(治安が高い都市だったので武器がなかった)
 逃げた先のホテルで襲撃されましたが、返り討ちにしまして。
 さて、帰るかというとこで冒頭の密航者事件でした。

 軌道上で密航者に気づいたものの。
 こちらはお客を乗せていたので、人質に取られたら非常に厳しいものがありました。
 また、銃撃戦に出れるのはPCのうち2名、対する敵は6名と戦力的にも差があります。
 どうやって、このハンディを越えるか、しかし時間はあまりありません。
 幸いにも彼等は軽装のジャケット程度しか、着ていませんからこちらが重武装でいけばどうにかなりそうです。
 おや、宇宙服を着ていないのですか。

「まずは見学とかいって、客をブリッジに上げてしまおう」
「格納庫のエアを抜いて」
「いっそ、シャトルごと捨てるか?」
「シャトルも結構高い」
「海賊を引き渡せば賞金が入る」

 捨てるとシャトルが勿体ないので。
 装甲宇宙服着た元軍人が降伏を呼びかけて、それでダメだったらシャトルごと宇宙に捨てようということに。
 エアを抜くぞと脅された海賊はそのまま御用となり、臨時収入となりました。
 PCはボーナスが入ってほくほくです。

 マスターからオニといわれましたが。

※このお話はフィクションです。
※著者によって、さまざまな誇張、追加、編集がおこなわれています。
※こんなことばかりしている訳ではありません。


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