2003年10月号

オンライン見聞録

特集: 単発記事
筆者: Log




GM:善良そうな商人が数十名の屈強な男に襲われている。君達はまだ彼らには気づかれていない。
PL:勿論、その商人を助ける為に飛び出すよ。「我こそは……(以下、延々と台詞が続くので割愛)」

教訓:やたらとカッコイイ台詞を言いたがる人が多い(しかも、独りよがりな人が多い)。

数分後、PCは全滅した……

PL:なぁ、GM。ちょっとゲームバランス悪くない?全滅するなんてありえないだろ?
GM:ちょい待ち。戦力を見れば勝てないことくらい一目瞭然だろ?特攻を選んだのは君らだぜ。

教訓:最近のCRPGに慣れすぎた人にとっては「戦闘は必ず勝てるもの」という思い込みがある。

PL:あんな状況だったら誰でも特攻するだろ。言ってみればGMが誘導したんじゃないか!
GM:誘導だったら「まだ彼らには気づかれていない」とかいうと思う?選択の余地あったじゃん!

教訓:PLは自分のミスをGM(もしくは自分以外の誰か)のせいにしたがる。




GM:君達は不手際で強盗団の人質になってしまった。
PL:すいませ~ん。このロングソードはお値段おいくらですかぁ?

教訓:状況を全く把握してない人もいる(事実)。

GM:場違いな行動で怒りを買ったのか、君は見せしめにボコボコにされた。
PL:うぎゃぁぁ、やめてくださいよぉ。うぐっ、ぐふっ、げほげほげっ……

教訓:自分が殴られている場面でも、過剰に演技したがる。

GM:おい、店主。例の物がここにあるのはわかってるんだ。よこしな。
PL:え? 例の物って……
GM:何っ、貴様。何か知ってるんだな。吐けっ! 君は再びボコられた……。

教訓:余計な一言で身を滅ぼす人がいる。




GM:魔法使い君が一人で歩いていると君の前にモンスターが現れた。
PL:攻撃魔法をかけます。
GM:抵抗された。ダメージは半分。ほぼかすり傷だね。
PL:じゃあ、接近戦を挑みます。
GM:……何?

 数分後、魔法使いは倒れた……

GM:勝てると思った?
PL:いえ、攻撃魔法を抵抗された時点で勝てないと思ってました。
GM:じゃあ、なんで逃げようとしなかったの?
PL:戦いたかったからです。
GM:じゃあ、攻撃魔法じゃなく眠りの魔法とかはなんで使わなかったの?
PL:攻撃魔法をかけたかったからです。

教訓:PCの死よりも欲望に忠実な人がいる。




GM:君達の前には大きな宝箱があるよ。開きたい人はダイスチェックして。
PL:成功
PL:失敗
PL:大失敗(汗)
PL:成功
GM:大失敗があったので宝箱の罠が作動し突然爆発したよ。全員で調べてたから全員大ダメージだね。

教訓:ダイスチェックが指示されたら、必要のない人まで参加する可能性がある。




GM:戦士くんは二階の部屋で休憩し、盗賊くんは一階の酒場で食事している。
盗賊PL:ご飯をたべています。むしゃむしゃ……
GM:酒場に見覚えのある人が入って来た。戦士くんの師匠の人だ。
戦士PL:お久しぶりですっ! 元気そうで何よりですっ!
GM:……。君は二階にいるから酒場の様子はわからない……。


教訓:自分の位置が把握できてない人もいる。

戦士PL:じゃあ、師匠に挨拶をするために一階に降りて行きます。
GM:だから、師匠が来た事を君は知らないんだってば……
戦士PL:じゃあ、どうすればいいんですか!
盗賊PL:戦士くんはそろそろお腹が減ってるんじゃない? 夕飯食べに降りてくれば?
戦士PL:じゃあ、そうします。あ、師匠じゃないですか!(以下略)

教訓:PLが知っている情報とPCが知っている情報を使い分けられない人がいる。




GM:君は森の中で仲間とはぐれ道に迷ってしまった。
PL:……(ずっと考えている) 10秒分経過
PL:……(ずっと考えている) 1分経過
PL:……(ずっと考えている) 3分経過
PL:……(ずっと考えている) 5分経過
GM:ねぇ、黙ってないで何か行動してくれない?
PL:何をすればいいかわからないんです。
GM:じゃあ、PLの誰かにアドバイスでも求めたら?
PL:でも、一緒にいない人には話しかけられないですよね?

教訓:融通が利かない

別のPL:僕も一緒にいないんで話しかけられないと思ってました。

教訓:PL同士が話し合ってはいけないという思い込みがあるようだ。




GM:君達はついに目的の街にたどり着いたぞ。
PL:……ここへは何しに来たんでしたっけ?
PL:さぁ?

教訓:目的を忘れている人がかなりいる

PL:あれ?魔法使いくんいる?
PL:(数分後)あ、ごめんごめん、ちょっとコンビニに行ってた。どうなった?

教訓:コンビニやトイレなど、席の前にPLがいるとは限らない。

PL:あれ?そういえば、エルフくんも反応ないよね。
GM:参加者から名前が消えているね。接続不良かな?

教訓:回線の接続状態が悪い人もいる。

PL:GM~.僧侶くんの反応がありません。
GM:参加者にはいるみたいだね。多分、寝落ちしてるんだろう。

教訓:パソコンの前で眠りにつく人もいる(風邪はひかないようにね)。

PL:騎士くんとドワーフくんは今日は来ないんですか?
GM:騎士くんは遅れてくるそうだよ。
ドワーフPL:(二時間遅れで)ごめんごめん。急用ができちゃって……
GM:毎回その言い訳で遅刻してくるね……

教訓:時間を守らない人もいる。何度注意しても直らない人は直らない。

騎士PL:(翌日)ごめんなさい。昨日はちょっと仕事が長引いてしまって……
GM:だったら、その時点で連絡しろよ。
騎士PL:連絡先が分からなかったんですよ~。
GM:それは君の落ち度でしょ。
騎士PL:謝ったんだから許してくださいよ(逆切れ)
GM:毎回逆切れするね……

教訓:謝り倒して逆切れすれば許してもらえるので、約束を破ってもいいと思っている人もいる。




PL:TRPGって本当に楽しいんですか?僕をちゃんと楽しませてください!
GM:当たり前の事ですが、楽しむ気のない人は楽しむ事はできません。

教訓:楽しもうと思ってない人もいる

PL:今日は本当に楽しかったです。また誘ってくださいね。(と、口では言うがその後の誘いを全て無視)

教訓:うわべだけいい人に見せようとする偽善者が多い。

GM:(ルール通りに判定して)。君のPCは死んでしまった。
PL:GMは俺の事が嫌いなんだ。だから、僕のPCを殺した。なんてひどい奴なんだ。

教訓:逆恨みする人もいる

GM:君達が王様に謁見していると……
PL:(いきなり)僕は剣を抜いて、王様に襲い掛かります。
GM:ええっ。でも、そんな事しても衛兵に阻まれるだけだと思うよ。んで、全員投獄されるかも。
PL:え?衛兵がいるなんて聞いてないよ。GM卑怯だぞ。

教訓:説明されないと想像できない人もいる。

PL:(終了後)TRPGって自由に動いていいものなんじゃないの?(抗議)
GM:自由ってのは自分勝手に動くのが許されるという意味じゃないんだけど……

教訓:自由度という物を誤解(曲解)している人はかなり多い。

GM:洞窟を進むと道は二手に分かれているよ。
PL:GM、どっちに進んだら良いんですか?
GM:そういう質問はGMに聞かないでください……

教訓:何故か、GMにPCの行動方針をたずねる人もいる。

PL:GM、ローブの値段はいくらですか?
GM:ルールブックを見れば書いてあるよ
PL:教えてくれたっていいじゃん、ケチ!

教訓:GMに必要以上のサービスを求める人もいる。

PL:僕初心者なんでお手柔らかに~
GM:(TRPG暦5年を超えているのに初心者なのか???)

教訓:初心者を名乗れば優しくしてもらえるからと、詐称する人もいる。

PL:(周りの意見が出るのを待っている)
PL:(周りの意見が出るのを待っている)
PL:(周りの意見が出るのを待っている)
PL:(周りの意見が出るのを待っている)
PL:あの~、誰か早く話を進めてください。

教訓:人に話を進めさせる事しかしない人もいる。

PL:(終始無行動)
GM:……と言う事で今回の冒険はおしまいです。
PL:いやぁ、今回すごく楽しかったです!
GM:……(お前は何もしてないだろ!)

教訓:物語に参加せずに物語を聞きに来ている人もいる。

PL:ええっ、買い物するときに値切ってもいいなんて書いてありませんよ!
GM:常識で分かりそうなことはルールブックには書かれていないんだよ……(落胆)

教訓:ルールブックが絶対だと信じ切っている人もいる。

PL:設定資料が少ないです。もっと大量に作ってきてください。
GM:その量は通常の1.5倍は書いておいてあるんだけど……
PL:でも、他のGMさんはこれの10倍はありましたよ。
GM:(そのGMが単に書きすぎなだけだろ……)

教訓:PLが知るGMが標準的なGMであると思っている。

PL:今度は新作TRPGのセッションがやりたいです。
GM:じゃあ、君がGMやれば?
PL:僕じゃ無理ですよ。だからGMさんにお願いしてるんです。だって大変でしょ?

教訓:大変な仕事はGM(または別の人)に押し付けたがる人が多い

GM:(渋々)じゃあ、一回だけね。で、ルールブックは? 俺持ってないよ。
PL:GMやるんなら、自分でルールブック買ってくださいよ。
GM:(ふざけんなよ、コラ……)

教訓:人に甘えることが普通になっている人もいる

PL:俺、超兄貴な同性愛PCを作って強姦したいっす!
PL:僕、人見知りで精神病者な心を閉ざした少年をやりたいんですけど……
PL:ボクは戦場を渡り歩いて暗殺を仕事にしている幼児をプレイしたいんですけど……
PL:私のPCは細身で長身のハンサムなんだけど、片手で10t持ち上げれるんです!
PL:実は魔王の生まれ変わりでいつでも手下を呼び出せるんです。勿論不老不死!
GM:イイカゲンニシロ!

教訓:システムやワールドに合わない無茶な設定を作りたがる人がいる

GM:君は10点のダメージを受けて死んだ
PL:あ、死にましたか。じゃあ、お疲れ様です!
GM:(君は自分のPCに愛着のかけらもないのか?)

教訓:自分のPCに愛着を持たない人もいる。

PL:じゃあ、左の道に進んでみようか?
GM:左の道へ進むと、そこには巨大なモンスターが……
PL:ちょい待ち!俺は仲間に話しかけただけで「進みます」とは言ってないぜ!

教訓:曖昧な表現でGMをかく乱しようとする人もいる

PL:じゃあ、左の道に進んでみようか?
GM:……
PL:なんで黙ってるの?進んだ先の状況説明してよ。
GM:(前と言ってる事が違うじゃねぇか!)

教訓:とにかく自分に都合がよいように解釈して欲しい人がいる。

GM:君達は酒場についたよ。中に入ると結構な込み具合で……
PL:ちょっと待って。まだ中に入るとは言ってないよ。
GM:あ、そう。ごめんね。何か外ですることでもあるの?
PL:別にないけど……

教訓:意味もなく場を止める人がいる。

GM:君達は街道沿いの小さな村についた。
PL:この村の名前は?
GM:特にないよ。これだけ小さい村だと命名の必要がないんだろうね。
PL:(不満そう)

GM:酒場についたよ。
PL:酒場のおかみの名前は何ですか?
GM:何で名前ばっかり聞いてるの?
PL:この人にも名前があるんですよね? 何で答えられないんです?
GM:(コイツはNPCの名前を聞くためにTRPGをやってるのか?)

教訓:どうでもいいことに夢中になる人はどこでもいる

GM:最後の罠が発動した。この神殿は崩れ去るようだ。ぐらぐら揺れている。
PL:どのくらい持つかわかりますか?あと、脱出にかかる時間はどのくらい?
GM:そうだな、崩れるまでが20分、最短コースで脱出すれば15分くらいかな?
PL:じゃあ、急いで、みんな!

GM:全力で走っていく一行。ところが、出口の手前に宿敵の妖魔が現れた。
PL:ええっ、さっき戦ったとき10分戦っても倒せなかったのに、どうすれば……?
PL:ええい、攻撃!
PL:今どういう状況だかわかっているのか? 逃げなければおまえも生き埋めだぞ!

戦いつつ、延々と口論を続けるパーティーと宿敵の妖魔

GM:(5分後)盛り上がってるところ申し訳ないけど、20分経った。タイムオーバーだ。
PL:走る!
GM:もう終わってるってば。足元も天井も崩れて、君達は宿敵もろとも生き埋めです。
PL:ええっ、そんなぁ……

教訓:回避すべき戦闘でも、とにかく参加するPLが多い。

PL:GM、なんでこのパーティーには僧侶がいないんですか? いないと戦闘がきついじゃないですか?
GM:必要だと思ったら、誰かが僧侶を選べば良かったじゃない。バランスよくクラス選ぶように言ったぜ。

教訓:難癖をつけてくる人もいる(しかも、相手を間違っている)

PL:今回のシナリオって宝も得られず、戦闘も少ないですよね。何の意味があるんですか?
GM:宝は君達が探さなかっただけ。戦闘は少ない訳でもない。ちゃんと冒険はしたろ? 意味あるじゃん。
PL:戦闘して勝利し、宝を手に入れなければ、シナリオに意味なんてないです!
GM:(随分ゆがんだ認識のように感じるけど……)

教訓:環境によって、いろいろな認識の違いがあるのがTRPGだ。

PL:ロミオ、あなたはどうしてロミオなの?
PL:ジュリエット、君はどうしてジュリエットなんだ?
PL:(彼らいつまで演技続けるんでしょう……?)
GM:(できれば、周りが飽きているのに気づいて自主的に控えて欲しい……)

教訓:演技に陶酔しすぎてはいけない(少なくとも周りが飽きる前にやめましょう)。

PL:GM、酒場の主人に話しかけても良いですか?
GM:そんな確認はしなくてもいいと思うんだけど……

教訓:どんな細かいことでもGMを許可を取ろうとする人がいる。

PL:酒場の主人に話しかけます
GM:どういう風に話しかけるの?
PL:え、知ってる情報全部教えてくれないんですか?

教訓:話すコマンドを選ぶと情報を全て入手できると思っているらしい。

PL:ボクは盗賊なので、スリに挑戦してみます。
GM:じゃあ、ダイスチェックしてみる?
PL:コロコロ……。うひゃぁ、失敗した~
GM:君は捕まってしまった。これから当分は牢獄暮らしだね
PL:ええっ、これからの冒険は?

教訓:架空世界でも犯罪は犯罪だと理解してない人もいる

PL:(^o^)v
PL:(T_T)
PL:m(__)m

教訓:絵文字ばかり使おうとする人もいる

GM:ええと、みんなの行動を聞いたから、最後に僧侶くんの行動は?
PL:うひゃぁ、ごめんなさいっ。

教訓:開口一番、謝る人もいる。

GM:君達は難破船から命からがら逃げ出し、いかだで海を彷徨っている。
PL:ここってどこなんですか?
GM:島も何も見えないからねぇ、多分海のど真ん中。
PL:そうじゃなくて、何ていう名前の海で、座標的にどのあたりかを聞いてるの
GM:そんなん、君らのPCに調べる方法がないでしょ?

教訓:PCが知らないことはPLも知らない

GM:君の一撃で敵は真っ二つになった
PL:いや~。そんな残虐な表現はやめてくださいっ!
GM:(それなら、残虐な行為をしなければいいのに……)

教訓:自分の行動を棚にあげている人もいる。


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