2004年02月号

シナリオ「日シナの理緒ちゃん」17

特集: 日シナの理緒ちゃん
筆者: ちた・まみむめ

1.

 日和「……私の彼、最近TRPGにはまって、毎日毎日サークルに通って私は放ったらかし。寂しいったらないわ」
 理緒「日和ちゃんも、そのサークルに参加したら?」
 日和「私は二人っきりになりたいの!」

2.

 日和「第一、私はTRPGなんて、GMがいて色々するって事くらいしか知らないし……」
 理緒「『日シナのマスタリング講座』を受ければ、特別な予備知識が無くたって、すぐにでも彼や仲間と一緒にTRPGを楽しめるようになる……」
 日和「…………」
 理緒「……どうしたの? 急に黙りこんで」

3.

 日和「……決めた」
 理緒「何を?」
 日和「彼がTRPG好きなら私、GMになる! GMになれば、彼と二人きりで毎日一緒にTRPGが出来るはずでしょ、そうよね?」
 理緒「じ、実は思い詰める性格だったのね」

4.

 日和「で、GMって、具体的にどんな事をすればいいの?」
 理緒「……。60年の実績を誇る日シナのマスタリング講座なら、TRPG未経験者でもマスターをこなせるよう、実績のある講師陣が親身になって指導してくださるわ」

5.

 理緒「バインダー式のテキストと実用新案のマスタリング練習器を使えば、自分が考えた通りのシナリオを、自分で思い描いた通りにマスタリングする技術を、確実に身につけることが出来るのよ」
 日和「うん、よくわからないけどなんとかなるような気がしてきたわ」

6.

 理緒「1日20分の練習を続けるだけで、シナリオ検定にも楽々合格。シナリオ1級合格者の9割以上が、日シナの出身なんですって」
 日和「さしあたっての目的とは違うけど、役立つ資格は取って損はないわね」

7.

数日後。
 理緒「どう、GMに挑戦してみた甲斐はあった?」
 日和「うまくいったわよ。予定とはかなり違っちゃったけど」
 理緒「と言うと?」

8.

 日和「彼、実はGMする人だったのね。最近はもう毎日のように彼と、変わりばんこでソロセッションしているのよ」
 理緒「それはまた幸せそうで良かったね」

9.

サークル構成員1「しかし、唯一のGMを奪われた我らは、セッションは崩壊、サークルは閑古鳥という無残な状態になったのだった」
サークル構成員2「許すまじ椎名理緒」
サークル構成員3「恋愛沙汰がサークルを破綻させるって、本当だったんだなあ」
 理緒「……あなた達は、日和ちゃんのバイタリティーを見習ったらどう?」


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