シナリオ 「日シナの理緒ちゃん」+「富山ころころ」
1
コンベンション会場。慌てている竜洞二十重。どうやら、アドリブがうまくいかずに困っているらしい。
竜洞「どーしていつもいつも、アドリブがへたなのよぅ」
2
コンベンション終了。へとへとになって卓に突っ伏している竜洞。後ろから、理緒が心配そうに話し掛けてくる。
理緒「大丈夫?」
竜洞、顔を上げ、滝のような涙を流しながら
竜洞「もうだめー、なんでうまくいかないのよぅ」
3
困った顔をした理緒。竜洞のシナリオを見て、うーんと唸り、
理緒「データも完璧だし、シナリオの流れも不自然なところがないし……」
ぱっと笑顔になる竜洞。
竜洞「そりゃもう! ばっちり気合入れてるから」
4
理緒、腕を組んで考える。
理緒「これだけ出来るなら普通、アドリブもそこそこは出来るはずなのですが……」
竜洞、また泣く。
竜洞「どうしてもできないのよぅ」
5
理緒、ぽんと手を打ち、
理緒「それなら、日シナのマスタリング講座なんてどうかしら」
竜洞「あ、知ってる知ってる! でも疑わしくてねー」
6
理緒、鞄をごそごそと探っている。
理緒「そんなことはないわ。日シナのマスタリング講座は、実績のある超一流の先生方が、シナリオの構成法はもちろん――」
7
理緒、鞄からシナリオ講座のバインダーを持ち出す。
理緒「アドリブの方法だってほら、バインダー形式だし、こんなにわかりやすく解説してくれるのよ」
竜洞、それを眺めて、
竜洞「本当だぁ、これなら私でも簡単にアドリブが出来そう!」
8
一週間後、コンベンション会場――
理緒「どう? アドリブが出来るようになった?」
竜洞「マスタリング講座を読んでるひまがないのよぅ。どうしてマンチキンの連中、こんなにでてくるのぉっ!」
マンチキンと戦う竜洞
9
理緒、やれやれとため息をついて、
理緒「ソレばかりは、マスタリング講座ではどうにもできないわ」
竜洞「どうにかしてよぉ」
■マンガ版「日シナの理緒ちゃん」+「富山ころころ」
http://trpg.net/webzine/200302/rio-chan-x-toyama_manga.html