2002年12月号

コンベンションGMの道(第零回)

特集: 単発記事
筆者: アキト

Q.ルールサマリーも用意したし、シナリオ準備も万全。これでもう大丈夫!?

 いいえ、コンベンションGMはそれだけでは不十分です。以下に、そのことを表す顕著なエピソードをご紹介します。

東京都在住、Aさんの場合

「ええ、当日の準備は万端でした。ルールや世界観を説明するためシート類やスピーチの原稿も用意していましたし、シナリオはシステム初心者の人にもわかりやすい、アクションに次ぐアクションのテンポが良く派手めのものを用意してたんです。すでに3回プレイしてるやつで。

 これだけ準備したんだから、トラブルなんておきるはずがない。TRPGを遊んだことさえあれば、絶対に楽しんでもらえるはずだ。そう思ってましたよ。でも、卓決めが終わってテーブルについたプレイヤーさんたちを見て、そんな自信はあっけなく砕けちまいましたさ。

 だって、プレイヤーに殴米人の方がいるんですよ!!

 ……なんでもフランスの方で、日本にきたばかり。会話は普通にできるが、 漢字はあまり得意じゃないっていうじゃありませんか。おかげで用意したシート類ははやくも封印が決定ですよ。なにしろ最初にやった作業はキャラクターシートにルビを振ることでしたからね。とてもシートにルビをふってる時間はないわけで。

 そうそう、彼の知ってるゲームを聞き出して、その用語を使ったりもしましたね。だから《夢と希望》(*1)はゲーム中ずっと「カルマ」(*2)と呼んでましたよ(笑)

 もちろん、きっちり遊んで卓の人全員に楽しんでもらいましたよ。非常にしんどかったですけど、今となっては良い経験でした。日本のTRPGのこと知りたがってたんで、ちょうど間近に迫っていたJGCのこと教えてあげました」

このケースからわかること

 このケースは準備をしたものの、それが上手く機能しなかった好例ですね。 このケースから引き出せる教訓は以下の3つ。

・準備をすることは大切だが、当日の面子に合わせて取捨選択しよう
・面子のゲーム歴やプレイ傾向を聞き出してセッションに活かそう
・多少つらくても、終ってしまえば笑い話で済む

 余談ですけど、SNEのJGCレポートにそれらしい人の話が出てますね。

その他のイベント&トピックス(リンク切れ)

*1 「ブルーローズ」でのヒーローポイントのようなもの。
*2 「シャドウラン」でのヒーローポイントのようなもの。

関連URL

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