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2003年02月号

Monster Manualの読み方

特集: ダンジョンズ&ドラゴンズであれこれ
筆者: 死せる詩人

 D&D3Eの日本語版が発売して……といつもと同じ書き出しをコピィ&ペーストするのもいい加減申し訳ない気がしてきたのですが、冒頭の句は難しいので同じ様に行きましょう。

 日本語版が発売したと言っても、まだ発売したのは最も基本となる一冊の『プレイヤーズハンドブック』だけです。本格的にゲームをするには、それに続く『ダンジョンマスターズガイド』と『モンスターマニュアル』が必要になります。
 『ダンジョンマスターズガイド』は、嬉しいことに3月頭に発売するようですが、シナリオを作るために必要不可欠な『モンスターマニュアル』は、未だ正確な発売日が決定していません(5月に発売するという噂もありますが)。

 そこで今回はモンスターが足りないと嘆いている世のDMの方々の為に、英語版の『Monster Manual』の読み方を簡単に解説し、日本語版『モンスターマニュアル』が発売されるまでの間、PCが肩で風を切ってダンジョン内を歩くというあってはならない事態を防ぐための術を授けるとしましょう。

 ……と、ここまで読んで「なんだ、英語版のMonster Manual(MM)を持っていないと駄目なんじゃん」と思った方、そんなことはありません。3EのコアになるルールはOpen Gaming Licenseに基づき、ある程度の部分はWeb上で公開されています(英語ですが)。そのサイトにはMonster Manualに掲載されているデータもあるので、英語版を購入しなくてもモンンスタデータを使うことはできます。しかしながら、やはり書籍として持っておいたほうが一覧性が高く便利です。

■Open Gaming Foundation
http://www.opengamingfoundation.org/srd.html

 さて、ではMMに掲載されている順番に読み方をご紹介します。

INTRODUCTION
 4ページから14ページに渡る【INTRODUCTION】では、MMを読むに当たって非常に重要な事柄が書かれています。モンスタの種別、サイズによる様々な修正、特殊能力などについてです。10ページもあるので英語が苦手な人には辛いかも知れませんが、後々のためにも読んでおいた方が良いでしょう。

各モンスターの説明
 【INTRODUCTION】が終わると「ABOLETH」から始まり「ZOMBIE」まで約400種類に及ぶモンスタデータが掲載されています。ではモンスタデータの各項目について、どのようなことが書かれているのかを説明していきます。

Creature Name
 言わずもがな、モンスタの名称です。中にはこの名前(大分類)の下に更に小分類がある場合もあります。例えばDragonの下にはBlue DragonやBlack Dragon、 Gold Dragonなど十種類の小分類があります。

Size/Creature Type(Sub Type)
 モンスタのサイズと種別(括弧の中は副種別)です。一番最初の「ABOLETH」ならばHuge Aberration(Aquatic)と書かれていますが、これはサイズはヒュージ(超大型)で種別はアバレーション、副種別はアクアティック(水性)である、と言う意味です。
 サイズによって変わる修正や種別毎に設定されている特殊能力があったりするので、それについては【INTRODUCTION】を読んで下さい。

Hit Dice
 モンスタのヒット・ダイスです。ヒット・ダイスはモンスタの様々な能力を決定する重要なパラメータです。これが変化する(変化させる)と、ヒット・ポイントや攻撃ボーナス、セーヴなどが変化します。
 またヒット・ダイスはそのモンスタの大まかな強さを判定するのにも役に立ちます。pcで言うところのレベルに近いパラメータだと思って下さい。

Initiative
 モンスタのイニチアチブ修正です。戦闘の際はこの数値を使います。

Speed
 モンスタの移動速度です。移動アクションを取ることで、ここに書いてある数値分だけ動くことができます。中には特殊な移動方法を持つモンスタもいます。その場合は通常移動の速度の他に、Fly Speed(飛行)やSwim Speed(泳ぎ)、 Barrow Speed(地中を潜る)などが併記されています。

AC
 モンスタのアーマー・クラスです。続く括弧の中にACの内訳が書かれています。

Attacks
 モンスタの攻撃回数とその命中ボーナスです。例えば「ATHACH」という腕が三本ある巨人のモンスタならば[Huge club +12/+7 melee, 2 Huge clubs +12 melee, bite +14 melee; or rock +5/+0 ranged, 2 rocks +5 ranged]と書かれて、全攻撃アクションを取ったときに行なえる攻撃数はセミコロンで区切られています。上記の場合だと[Huge club +12/+7 melee, Huge clubs +12 melee,
bite +14 melee](利き腕のClubで二回殴り、その他の二本の腕のClubで一回ずつ殴り、一回噛む)か[rock +5/+0 ranged, 2 rocks +5 ranged](利き腕で素早く二回岩を投げ、残り二つの腕で一回ずつ岩を投げる)のどちらかを一回の全攻撃アクションで行なえるという事です。

Damages
 上のAttacksの項目で説明した、攻撃によるダメージについて書かれています。「ATHACH」の場合ならば[Huge club 2d6+8, 2 Huge clubs 2d6+4, bite 2d8+4 and poison; or rock 2d6+8, 2 rock 2d6]とあります。これは利き腕 Clubは2d6+8、残りの二つの手のClubは2d6+4、噛みつきは2d8+4と毒のダメージがあり、または利き腕で投げる岩は2d6+8、残り二つの手で投げる岩は2d6ダメージということです。

Face/Reach
 Faceはモンスタがマップ上で締める面積、Reachはモンスタの臨機攻撃可能範囲の距離を表わしています。[10ft. by 10ft./15ft.]とある場合は面積は 10×10フィートで臨機攻撃可能範囲の距離(リーチ)は15フィートということです。

Special Attacks
 モンスタの持っている特殊な攻撃方法です。毒やブレス、超能力など単純な物理攻撃以外のものは全てここに書かれています。特殊攻撃のダメージなどは下の詳細説明のところにあります。

Special Qualities
 モンスタの持っているその他の特殊能力について書かれています。主に防御的なものですが、ダメージ減少や各種耐性などです。詳しい説明は下にあります。

Saves
 モンスタのセーヴィングスローの値です。能力値や種族ボーナスなどは加算済みの値が書かれています。

Abilities
 モンスタの能力値です。

Skills
 モンスタが使う技能です。これも能力値や種族ボーナスなどは加算済みの値が書かれています。またここに書かれていない技能でも、技能を取得していなくても判定が可能なものならば使うことはできます。

Feats
 モンスタが取得している特技です。モンスタしか取得できない特殊な特技もあるので、それに関する説明は【INTRODUCTION】を読んで下さい。



Climate/Terrain
 そのモンスタが住んでいる地域の気候(Climate)や地勢(Terrain)などです。

Organization
 そのモンスタが一般的にどのような集団や社会を形成し、行動しているかについて書かれています。

Challange Rating
 そのモンスタの脅威度です。

Tresure
 そのモンスタが持っている財宝の種類や量についてかかれています。脅威度を基準にDMGに掲載されているRandom Tresureで決定されます。例えば[Standerd] と書かれている場合は脅威度と同じレベルのRandom Tresure表をそのまま振り決定します。或いは[Standa rd coins; double goods; standard items]と書かれているならば、脅威度と同じレベルのRandom TresureでCoin(貨幣)は通常通り、Goods(グッズ)は通常の倍、Items(魔法の品)は通常通り、振って決定するということです。

Alignment
 そのモンスタの標準的な属性です。

Advancement
 そのモンスタ成長させる場合のデータです。ヒット・ダイスを上昇させた場合のサイズの変化などについて書かれています。モンスタを成長させる時の詳細については【INTRODUCTION】を見て下さい。

 この後に、そのモンスタの外見的な特徴の説明、特殊能力の詳細な説明が書かれています。

 「Zombie」以降は、小分類が多いモンスタ(AnimalやVerminなど)のデータ列挙されています。それ次にはモンスタに当てはめて使うテンプレートというものが用意されています。これは例えばVampireやLycanthropeなどで、固有のクリーチャではなくモンスタに持たせるクラスの様なもの(微妙に違いますが)だと思って下さい。例えばVampire DragonやOgreのLycanthropeなどが作れるわけです。


 これだけの情報があれば、日本語版が出るまでにPL共の攻勢を防ぐには十分でしょう。本文を読んだDMの前に多数のPCの死体があらんことを祈って終わりにしたいと思います。

 

ご活用頂ければ幸いです

Dungeons and Dragons Third Edition Monster Manual(英語)
日本語版モンスターマニュアルは既にでました(後に追記)

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死せる詩人さんの「Dead Poet Society」


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