2003年02月号

夢の中で囁く者

特集: ダンジョンズ&ドラゴンズであれこれ
筆者: 死せる詩人

 D&D3Eをプレイしていると驚くことがたくさんあります。そんな驚きの出来事の一端をご紹介します。

 僕が参加している3Eのキャンペーンでは、ウィザード・オブ・ザ・コーストが出している連作オフィシャルキャンペーンシナリオを遊んでいます。それの 3作目『The Speaker in Dreams』をプレイしていたときの事です。
 以下シナリオの核心には触れていませんが多少ネタバレがあるので、プレイする予定の人は読まない方がいいかもしれません(プレイする予定の無い人も、変な電波に犯されたくなかったら読まない方が良いように思う)。

 この連作シリーズ、1作目2作目はダンジョンで3作目はシティアドベンチャという風にシナリオの典型的なヴァリエーションを1つずつこなしていくという構成になっています。それでこの『The Speaker in Dreams』は、散々ダンジョンばかりやってきた僕達には久々のシティアドベンチャなので嫌がおうにも期待は高まっていました。

 *

 そんなこんなでシナリオを開始して、舞台となる町に到着しました。その町では丁度バザーが開かれている最中で、PCも折角なので祭に繰り出すことにします。
 賑やかなメインストリートに差し掛かったところ、近くから絹を引き裂くような悲鳴が聞こえます。荒事あれば冒険者あり(主として加害者)、早速現場に PCが向かうと、なんとそこではワーラット数名とダイアラットが町のど真ん中で武器を振り回して、町の人達を襲っているではありませんか! この事実より、町の中でも武器を振り回してよいという推論が成り立ちます。
 唖然としながらも、モンスタを退治し衛視に引き渡します。

 お次は事情聴取の為に詰め所に行った後、とぼとぼと宿に帰る途中。祭のはずれの方でサーカスの練習をしている人達がいました(これにより町中でサーカスの練習をしてよいという推論が成り立つ)。ふとそちらを見てみると、今まさにその芸人さんに襲いかからんとグリムロック達が手に手に武器を振りかぶっているではありませんか!
 「この町はなんなんだ、おい」とか、混乱気味の頭を抱えながら可及的速やかに怪物を掃討しました。

 この時点でPC及びPLの認識は、大きく変化します。

『これはシティアドベンチャじゃない、町の形をしたダンジョン探索だ!』

 それまでは、普段と違う周辺環境に慣れず苦労していたPCですが、そこがダンジョンとあらば話は違います。いつもの勢いを取り戻し意気軒昂に宿に戻りました。

 明くる日の夜、紆余曲折を経て町の英雄になってしまったPC達が、それを歓迎するために引かれた宴の後、路地を歩いていると、小道から巨大な人影がヌっと現われ一言。

「ヘイ、ヒーロー」

 言うやいなや強力なダメージ呪文を放つ巨人。また、町中で戦闘が始まりました。
 この戦闘の後も、ひたすらPCが何処かへ行っては戦闘が起こり、それをなぎ倒すことでシナリオが進んでいきます。
 結局最後までその調子で行き『The Speaker in Dreams』は終了しました。

 悲喜こもごもな感想がPLにもPCにもあったでしょう。しかし、DMもPLも含め全員が認識を新たに、勇気づけられたことがあります。

『なーんだ、いつもと同じでいいんじゃん。シティアドベンチャ恐るるに足らず』

 そういうわけで、僕達はウィザード・オブ・ザ・コーストの提唱する『正しい』シティアドベンチャをプレイし続けています。


ダンジョンズ&ドラゴンズ情報倉庫

死せる詩人さんの「Dead Poet Society」


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