キャンペーンの始め方
(1)はじめに
D&D3E(以下、3E)の醍醐味と言うと、人によって様々なことを思い浮かべるでしょう。タクティカルな戦闘、豊富なデータ、ダンジョン等々。もう少し広い視点で見ればキャンペーンもまた3Eの醍醐味と言うことができます。
しかしながらキャンペーンというのは必要となる作業も多く、その他にも障害は多くあります。
ついにダンジョンマスターズガイドも発売し、いよいよキャンペーンをする為の環境が整ってきた3Eに於いて、どのようにキャンペーンを行ない、 成功させるかについて簡単な助言をさせて頂きたいと思います。人により様々な環境がありますが、今回はDMとなる自分1人しかいない状態で参加者を募るというところから考えていきます。
(2)やりたいことを明確に
キャンペーンを構成するにあたって、参加者募集やシナリオのプロット作成などとやるべき事は沢山ありますが、それらを始める前にまずしっかりと決めておかなければいけないことがあります。
それは「自分がそのキャンペーンで何をしたいのか、どう遊びたいのか」という基本的な方針です。これをできるだけ具体的に決め、文書に起こしましょう。
僕が3Eにのめり込み2001年1月から始めることになったキャンペーンの場合を例に挙げます。
- 兎に角3Eが遊びたい
- 3Eの色々なルール、データを使い倒したい
- 英語ルールを読むのは大変なので、みんなで読んでお互いに説明し合って楽をしたい
- できれば最終的には参加者全員がDMをできるようになりたい
と、この様に箇条書きで良いのでアウトプットしておきましょう。
(3)計画を立てる
基本的な方針が決まったら、次はより具体的な計画を立てましょう。可能ならばシナリオを何本か先に作って貯めておくという事も、いざというときのために有用です。
決めるべき事柄はゲーム内外に渡り、様々なものがあります。
- キャンペーンの期間
- 参加者の人数
- 使用するルール(選択ルールがあればそれの採否も)
- ルールに関するポリシィ
- 会場
- キャンペーンのプロット
この他にもいろいろと考えられますが、ひとまずはこれくらいでしょう。僕の場合は
- 期間は2、3年。セッションは月1回
- 人数はDM含め8人
- オフィシャルルールは全て使用。選択ルールは適宜話し合う。
- ハウスルールは原則禁止、またDMの方針よりもルールが大事
- 公民館を使う
- Return to the Temple of Elemental Evilという大規模なキャンペーンシナリオをプレイ
という感じで決まりました。
(4)募集要項を作る
具体的な計画も決まりました。というわけでいよいよ参加者を募集するのですが、多くはWebを通して募集することになるでしょう。
その時に作る募集要項はキャンペーンを成功させる上でとても重要です。シナリオの128倍は気合いを入れて作りましょう。
その時気を付けなければいけないのは、情報はできるだけ沢山公示すること、説明の労を惜しまないことです。こと3Eの場合ルールに関する取り扱いはプレイヤによって様々ですから誤解の余地が無い様に書きましょう。また、嫌なことは嫌とハッキリ書くべきです。
僕が作った募集要項についてはこちらをご覧下さい。
(5)プレイヤに協力してもらう
キャンペーンを継続すると分かると思いますが、DMはするべき事が多くとても大変です。それを単に気力だけで定期的に行なうのは限界がありますし、そういった事が負担になってキャンペーンがなし崩しに破綻してしまうこともあります。
その破綻を防ぐ為には、何よりもプレイヤに協力してもらう事が重要です。
会場の手配はプレイヤAさんが、スケジュール調整はBさんが、ルールブックはみんなで分担して持ち寄ったりと、DMはできるだけシナリオ作成とセッションハンドリング以外はしないで良いという状態を目指し作業の分担をしましょう。
僕自身は「プレイヤの協力が得られないならば、即座にキャンペーンを中止します」という強気の態度で協力を求めましたが、ばっちり成功し既成のシナリオを使っていることもあって、事実上セッションハンドリング以外は何もしないという怠惰なDMになることができました。
(6)さいごに
この様にして僕が開始したキャンペーンは、今では新たに2本目のキャンペーンもDM持ち回りで始まり、参加者は10人を超え、セッションは50回以上になりました。
ひとえにプレイヤの協力のお陰だと感謝していますが、自分が明確な意思を持ってそれを公示したことも成功に貢献したと自負しています。
皆さんも、この様に快適なD&D3Eライフを送って頂ければ幸いです。