「ブルーローズ」基本プロット練り込みの並行作業
鍼原神無〔はりはら・かんな〕
『ブルーローズ』書誌情報
構想メモ練り込みと並行して舞台などを絞る
「プロット構想」改訂版(テイク・オフ状態)
「『基本プロットの構想メモ』で『ブルーローズ』情報過多を捌く」(WebZine2003年12月号にて公開)では、「小型恐竜NYの地下鉄で大暴れ」のアイディアから、「(シナリオの)基本プロット構想メモ」作業途中までを公開しました。
前回は、アタシ的には「もうシナリオにかかっても平気だもんね状態(テイク・オフ状態)」の「構想メモ」を公開。
今回は、「基本プロットをテイク・オフ状態に持ってく過程で並行した作業」について。
構想メモ練り込みに並行する作業について、事例に基づいて説明します。
ただ、練り込み過程での並行作業の経過は、実は、結構錯綜してます。
「プロット構想メモ」と「舞台背景調査」と「オーパーツ設定(及びNPC設定)」それぞれの練り込みを、並行しながらチョコチョコやって。しかも各ラインを影響させながら少しずつ進めてきますから。
全部を時系列で説明してくと、文章、わけわかんなくなっちゃいます(笑)。
しょーがないので、ライン別に整理して説明します。作業過程を、ある程度、編集整理したリプレイみたいなもの、と思って下さい。
テイク・オフ状態の性格
前回公開した「テイク・オフ状態」は、アタシが選んだ処置が唯一の正解ではありません。
アタシ的に気になることを、あれこれのバランスを考えて調整したらこうなっただけです。これは強調しておきます。
例えば、初期状態では、「[1.75]初期ミッション補足」で「(公)NYの地下鉄が毒ガステロで封鎖された(ホントは隠蔽工作)」のアイディアが浮上してきました。
このアイディア自体は気に入ったけど、「隠蔽工作にしては大胆すぎるよね(そこがいいんだけど)」ってのが迷いどころ。
こーゆー迷いは、プロットの流れ、諸設定の関連性、セッションでの処理方法など、全体の関係性から落とし所を考えてった方がうまくゆきます。
迷ったポイントだけを独立して検討しても、うまく調整できるとは限りません。
一連の選択を一番根本で左右するのは、実は、GMとしてセッションで目指す「物語トーン(物語の調子、色合い)」です。
特に、どんな路線のリアリティ狙うかが、重要。
ある程度リアルっぽさを犠牲にして、破天荒な路線にしたければ、別の対処をした方がいい。
現状より、もっとリアルな路線を狙うなら、例えば「アメリカの都市ですら無く、別の国で地下鉄網とか発達してる都市を探す」とかした方がいい。
「秘儀伝承」(秘匿情報)にある、GM向けのガイドラインに準拠すれば、舞台に応じて、許容可能な破天荒さが自ずと制限されます。この条件が物語トーンと相関するので、考慮しましょう。
そーゆーわけで、全開公開した「テイク・オフ状態事例」は、唯一の正解ではありません。
GMさんが、どんな物語トーンを目指すかによって、もっと別の解決もあります。
舞台選定は、もっと手を抜くつもりだった(笑)
舞台情報調べの基本
まず、舞台関係仕込み作業のポイントを挙げます。
「?」の箇所もあるかもですけど。後から今回の作業経緯を事例として挙げて、さらにその後で補足と総括。
こんな段取りで説明します。
・まず、ルールブックと地図帳を参照しよう。場合によってはインターネットも
ここでのルールブック参照は、主に財団組織のロケーション、各陰謀組織の動き易さ、動き方に注目。
・次に、候補地の条件を大まかに整理。条件づけはプロット構想の初期~途中状態を踏まえて検討
最初のアイディアのエッセンス(事例だと「都会に恐竜のミスマッチ」)は大事にするけど、最初に思いついた具体的ロケーション(事例だとNY)に拘らない。
・大まかな条件と地図帳(及びNET情報)から候補を複数選びながら、地図、各国要覧などを参照
・候補地は、局所の条件検討と、より広域での周辺関係からの検討と2面から考えながら比較対照
・イメージの抱き易さ、関連資料の集め易さ予想も勘案し、舞台を絞り込む
舞台の候補選びでも、とことん調べて決定しよう、とかしないのがコツ。
まずは「プロット構想」作業の段階に応じた曖昧さで候補を複数探す。
プロット構想が進むに連れ、候補を絞り込んでゆく。
候補ピックアップ→絞り込みでは、大掴みな概要把握から入り地域の特色の比較検討へ進めます。いきなり細かなことを調べての検討はしない。
ミスマッチが気に入ってた
「最初のアイディア」では、「NYで小型恐竜」ってミスマッチを一番気に入ってたと思います。
ユカタン半島のジャングルで小型恐竜とか、ゴビ砂漠で小型恐竜とか、悪くないけど。「ブルーローズ」だとありがちな気もして(個人的で趣味的な判断ですよ)。
「NYで小型恐竜」は、《シャドウ・ウォー》隠蔽で苦労するだろうけど、おもしろいからいいや、と。「最初のアイディア」は、それくらいの大雑把さでオッケー。拘らずに、必要があれば変えてく。
「地下鉄」と限定すれば、隠蔽もアタシが目指すリアルさの範囲に収まるかな(?)くらいの見通しではじめました。
これが、「5番街で小型恐竜」だったら話は別。個人的意見では、「ブルーローズ」でそこまでやるのは、かなり困難と思います。
「ウランバートルで小型恐竜」ならいけるかもしれません。
この辺の選択が、「次のセッションでGMがやりたい物語トーン」との相関によって左右されるわけです。
NYの地下鉄路線図なら、大まかなものは手に入れ易すそーだし。線路の深さとか、駅構内の作りとかは、推定を含めて作ればいいや、って読みもありました。
最初は舞台関係、手を抜く路線で考えてたんです(笑)。
結局、NY止めちゃったんですけど。実は、きっかけは「どうやってNYまで来た?」の方でした。
こっちも、広い意味では隠蔽や陰謀との関係(リアリティ関係)でした。
構想メモでは明記してないですけど、最初は薄っすら「シュープリームが何かの秘密会議用に移送してきた小型恐竜が脱走」ってイメージ抱いてました。でないと、NYに来るまでにUSAにたくさんあるらしー東スポ風イエロー・ペーパーで、ネタになってる気がします。
それも面白いけど、今回やりたいセッションとは別の話だし。承前や背景に廻してもかったるい気がしてたし。
そこに「(公)NYの地下鉄が毒ガステロで封鎖された(ホントは隠蔽工作)」のアイディアが浮上。アイディア自体は気に入ったけど、とても気になるのは「今だったらそんなの国際的にも大ニュースじゃん」→「隠蔽工作にしては無意味に大げさだよね」です。
ルールブックと地図帳を引っ張り出した
このあたりで、ルールブックと地図帳をパラパラみます。
ワシントンにしよっかな、とかも思ってたんですよね。
(まだ「シュープリームが何かの秘密会議に~」の腹案を抱えてた)
ルールブックP.455~、北アメリカのとこ見たら、USAにはNYとLA(ロス)に支部がある(P.461)、的に書いてあります。
LAの方がまだ隠蔽楽かなと、さっきはパラパラめくっただけの地図をまじまじ見ます。
LAは大都市だけど、カリフォルニアの州都ではないんですね。これは有効ポイント。
広域で見ると、シェラネバダ山脈を越えるとネバダ砂漠。
ここで、「陰謀組織が発掘したら蘇った恐竜人類の脱走」って思いつきました。
じゃぁ、と、北米で陰謀組織が秘密発掘やれそーな場所を探しはじめます。
候補はシュープリームだし、何かの手がかりゲットしたことにして、太古に飛来した宇宙人の痕跡探し限定でもいけそうです。
まともな考古学発掘のついでに、宇宙船の遺蹟が出てきたパターンだと、いくらなんでも事前情報、ローズ財団にも入ってないと、国際的学術団体として情けないし。
候補地探しの条件は、それなりの大都市――米国内ではそれなりの事件性でも、国際的には大事件扱いまでいかない程度の都市。んで、発掘後に恐竜人類が脱走しやすいとこ。
大まかな条件付けなので、結構、候補地ありましたけど、この段階でNYやワシントンは候補から脱落。
今度は各国要覧を参照
ここらで、候補地の絞り込みに移ります。
今度は、各国要覧を引っ張り出してきます。アタシが使ってるのは二宮書店の『データブック オブ ザ ワールド』。2003年版を出してきました。(先日2004年版が刊行されたそうです☆)
各国要覧をお勧めするのは、国ごとに記事とデータが、同一フォーマットで整理されてる点。比較検討し易いです。
この点は、各国要覧、たいていのWebサイトより優れてます。
「ブルーローズ」では、多くの場合、舞台選定のこの段階あたりで「(日本国)外務省」サイトや、「海外安全ホームページ(MOFA)」など、信頼性の高いWebサイトにあたるのが有効です。
今回は「紛争地帯にいくわけでない」「USAの情報は比較的入手し易い」「(アメリカについては)イメージもそれなりに持ってる」などの理由で、ネット探索は後回しにしました。
さて、「国際的大事件までいかない」「恐竜人類が脱走してき易い」の大まかな条件づけで選んだ候補地は、ドングリの背比べ的。どこって決め手はみつからなかったです。
結局、今回舞台をダラスに仮決めするのに、候補条件は、間接的な理由付けにしかなりませんでした。
ダラスに決めた直接の理由は次のようです。
・テキサス州はUSAで2番目に広い州だった
人口密度低そうですね。隠蔽や破天荒さ(のさじ加減)との関係では、人口密度、重要です。
米国内で何番目かまではチェックしていませんけど。2003年版各国要覧によれば、30人/km2。これは、日本全体の平均人口密度の、1/10以下でした。
しかも、テキサス州の都市人口率は、80.3%だそうです(笑)。えーっと、ザル勘定で、都市以外での人口密度は、日本の平均の1/50くらい(?)。
ちなみに1番広いアラスカ州は、恐竜人類にはちょっと寒すぎるかな。
・テキサスは基本的には農業州だけど、ヒューストンがあって航空宇宙産業も盛ん
テキサス州に絞った理由はこれ。セレゲの陰謀が動かし易いですから(ルールブック、P.231)。
・アタシが、アメリカTVドラマの『ダラス』ちょくちょく観るから(笑)
俳優や監督おっかけて観るほどマニアではないけど、CSは仕事中につけっぱなしにしてて。今、スーパーチャンネルでやってる『ダラス』はちょくちょく観てます。シナリオにしろマスタリングにしろイメージは膨らませ易いな、と。
結局、テキサス州に絞り込んだあと、地図帳の該当地域みたら、ほとんど即決でダラスに。テキサス州都ではないとこも、舞台として手ごろそう。
この段階で、気になってることは1点。
『ダラス』ってドラマ、ご存知の方も多いでしょうけど、石油会社を経営してる大富豪一族の愛憎どろどろメロドラマです。
『ダラス』に出て来る人物が地下鉄に乗るシーンなんて、観た記憶ありません(笑)。みんな運転手付きリムジンとかだもん。
でも、まー、いくらなんでも地下鉄ないってこともないだろーし(?)。
万一、地下鉄なかったり、路線が、極、短かったりだったら、PCの冒険は下水路メインでもいーかな(?)、とか頭に刻みます。
この「1番気になること」は、シナリオ作成に移行する前に、必ずチェック。
「基本プロット構想メモ」練り込みは、こーゆー優先的チェック事項を洗い出す作業でもあるわけです。
舞台選定の並行作業総括
何度か書いてるけど、舞台背景についても、とことん調べて決定しようとか思わない。
前々事例から「テイク・オフ段階」にかけての作業では、ダラス内部の細かなデータを調べてくより、大掴みにUSA内でのテキサスの特色、テキサス州内でのダラスの位置付けがイメージされれば充分。
プロット構想段階でダラスのことを細かく調べ出すと、無駄な労力をはらうおそれ大です。
シナリオ作成に時間的余裕があるなら、あえてそうした調べをするのも楽しいですけど。
強いて言うなら、地図帳、各国要覧、インターネットなどで、どこにあたればどんなデータがあるか覚えておけばなおよい程度。
あれこれ細かく調べるより、「ダラスに地下鉄はあるか?」みたいな「今度のシナリオに重要なチェック・ポイント」を見極める方が大事です。
シナリオ作成に移行する前にチェックしとく必要があることが、2~3項目を越えるようなら、チェック・リストをメモしときましょう。
次にルールブックですけど。シームレス・ワールドとの関係で、時事ネタの面白さに目を奪われると、舞台選定時のルールブック参照を忘れがちです。
財団組織――支部などのロケーションは、プロット構想段階で、必ずルールブックをチェックしましょう。
候補の国に支部などが設定されてない場合、広域で至近の国にある支部設定には目を通しておきます。
各陰謀組織――特にプロット構成で登場予定の組織の地域での動き易さ、動き方もまずルールブックを参照。
参照後に、最近メディアで流れてるニュースや、各国要覧レベルのソースブック、NET上の信頼性のあるサイトをザッとチェック。
いろいろ勘案して、ありそうな線を推定します。(こっちは、シナリオを仕上げてく段階で、もっと調べ込むケースも出るでしょう)
シームレス・ワールドでの冒険を扱う「ブルーローズ」では、世界地図帳と各国要覧は、基本的ソースブックとみなすといいです。
世界地図帳なんて、ほとんどフルカラーのソース・ブックが1500~2000円で買えるわけで。考え様によっては、こんな恵まれたシステム珍しいです(笑)。
各国要覧については、最初の一冊に絶対お勧めなのが、二宮書店の『データブック オブ ザ ワールド』。
600円程度の価格帯で、ここまで充実したソースブックが毎年改訂されるなんて恵まれたシステムは(以下略)。
『データブック オブ ザ ワールド』2003年版では、USAと中国は、州レベル、省レベルの地方行政体データも整理されてて。今回みたいなケースで も本当に助かります。「都市人口率」などの細かなデータも載ってるとこも、頼りになります☆ 2004年版も、きっと頼りになることでしょう(まだ購入し てないんですけど)。
ロシア連邦も連邦内各共和国のデータまで載ってます。共和国だけでなくて、自治管区レベルの行政区データもほしいとこ。
将来は、オーストラリアとインドまでは広域国家扱いにしてもらえたら嬉しいなぁ。
オーパーツ関係は、タイムワープで見込みが変わった
オーパーツ、他、関連並行作業の基本
まず、オーパーツ関連並行作業の基本ポイントを整理します。
・まず、ルールブックを参照
そのものズバリのアイテム(orクリーチャー)がなければ、イメージ的に近いものを探してアレンジしてく路線で考える。
・普段、読み落としがちな、オーパーツやクリーチャーの解説文にも目を通す(なんかヒントになることが書いてあることもある)
・原則として、背景設定や特技から作ってかない方が吉(逆に、外形、組成、Encなど、準公開情報に近い線から固めてった方がいい)
特技や背景設定は、シナリオ優先で作りたいです。
シナリオでどんな役割を担わせるかを見極めてから、細部を決めた方が楽です。
特技に関しては、どんなパワーを予定してるかだけをメモる程度から(ルールブックに類似の特技があったらそのページもメモっとく)。オリジナル特技の判定方法とかは、シナリオ作りながら検討。
「最初のアイディア」がオーパーツからはじまる場合、背景やパワーのアイディアも浮かんでることもあるでしょう。最初のアイディアは大事だから、メモしといた方がいいです。
でも、今回みたいに、オーパーツ以外が「最初のアイディア」だったときは、背景などは是非、後回しに。拘りなく、最初のアイディアを膨らませてく作業が阻害されますから。
あるいは、「最初のアイディア」でオリジナル・オーパーツではなく、ルールブックにデータまで掲載されてるオーパーツを予定する場合もあるでしょう。
この場合でも「基本プロット構想」の手法でいくなら、ルールブック記載データをアレンジすることも考えます。
必ず、アレンジが必要になるとは限りませんけど。プロット優先で考え、アレンジする可能性も考えましょう。
ルールブックのデータに併せるために、プロット展開が苦しくなるようなら積極的にアレンジしていくべきで。
プロットの展開構想にルールブック記載オーパーツが無理なくはまるなら、そのまま使えばいいんです。
今回はオーパーツ先行ではなかった
「NYで小型恐竜」のプロット構想は、アタシにしては珍しくオーパーツ・アイディアが後から出てきました。
こっちは、舞台背景みたいに最初から手を抜く路線で考えてたわけでなく(笑)。どーせ、その内なんか出てくるだろーから、と軽めのとこからスタート。
最初は、ルールブックのクリーチャーのとこ(P.276~)で恐竜関係のデータと解説に軽く目を通してただけです。
案の定タイム・ワープのアイディアが出てきて。この辺からディテール・アップの並行作業をはじめました。
ただの小型恐竜のアイディアが、恐竜人類に代わった時に、一度目を通して、始祖鳥のデータをてけとーにアレンジすればいいかな、とか見当はつけてました。
ワールド情報の恐竜人類関係の部分(P.315~317)にもザッと目を通しておきます。
この辺までは、NPC(クリーチャー)設定の下調べですね。
もうちょっとプロットがみえてくるまでは、まだ大雑把です。
物語の焦点が浮かんで来たよ☆
んで、やっぱりタイム・ワープのアイディアが浮かんできまして。
このアイディアが出てきた後は、「今度のセッションで一番やりたいこと」が、「地下鉄に恐竜のミスマッチ」から「過去に戻ってく(?)恐竜人類の物語」の方へ、急速にシフト。
こーゆー感じで、最初のアイディアから、自分でも気づいてなかったイメージが産れるときが、堪らなくワクワクします。
ほんとは、単に気が変わっただけかもしれませんけど。実は、自分でも意識しない内に、アイディア暖めてたのだ、とか思った方が、嬉しいじゃないですか(笑)。
ともあれ、手応えを感じたので、おもむろにオーパーツ関係のメモを開始。
NPC恐竜人類のメモも、とりあえず同時スタート。
まずは外形イメージとEnc。
オーパーツや、クリチャーは、特に、背景関係や特殊能力から作り出すと、シナリオで使いづらいイメージにハマりがち。
それより、外形とかEncとか、「PCが物語内で接触したとき最初に気づくこと」の仮決めを優先した方がよいです。
ルールブックに載ってる恐竜は、サイズ巨大。これは地下鉄や下水道での活動には不適当。
んで、「ケツアルコアトル(Lev4)をベースに、レベルさげてサイズも通常にする」と仮決め。
ケツアルコアトルは「翼ある蛇」とか言うし、イメージ的には恐竜人類みたいなもんでしょ。
とか思って解説読んだら「地球へ飛来した有翼恐竜型宇宙人」とありました。
んじゃ、ルールブックにあるケツアルとは同族じゃないって線で、シナリオの都合にあわせてデータいじることに。
ルールブックP.276によると、クリーチャーも一部例外を除いては、PC同様、運命を重ねて作ってるそうです。
でも、データに調整を加えてる物もあるし、特技はイメージ優先で追加してるとのこと。
どのクリーチャーにデータ調整加えられてるか、よくわかんないし、まーいーや。
ルールのケツアルはサイズ「大型」で3m以上。
今度のシナリオでは、プロレスラーじゃないけど、人間と比較すると大きいサイズ、2m~3m弱くらいにしたいな。
じゃー、判定値データを2/4して(≒Lev2)、シナリオに必要な運命を足してLev3にする、みたいな方針で行こう。(大雑把:笑)
特技はシナリオ固めながらも一度検討すること。
この辺の方針をメモっときます。
オーパーツだ!
で、オーパーツ。
浮上してきたアイディアは、「恐竜人類が入ってた、一見、宇宙船脱出ポッドとも思えるタイムカプセル」。
めんどくさいから、以降カプセルって書きます。
ルールブックに見当たらないけど、普段のマスタリングでアタシは平均的な成人の死体or昏倒状態のEncを8~10にしてます。オフィシャル・サンプルのPCが両手で抱えても、マイナス状態あまりなしで運べる人もいるくらい、って発想です。
大柄な恐竜人類だから、Enc15くらいかな。
だったら入ってたカプセルのEncは20~30くらいの見当にしよっと。
材質は、、、とりあえず組成不明のポリマー(?)で仮決めでい~や。
後は、接触すると神聖言語で精神汚染の可能性あり。なんかの判定で意志疎通できたらタイム・ワープとか(仮決め)。この辺はオーパーツ専用の特技(カスタマイズ)を後から詰めてけばいいし。
まずは、こんなことをメモしてます。
オーパーツなどの並行作業総括
何度でも書くけど、最初から作り込まないことがコツです。
まず、ルールブックを参照して近いイメージのアイテムorクリーチャーを探しましょう。
データだけでなく、解説文も読んでおく。ワールド情報の関連記事もザッと目を通す。
「ブルーローズ」超古代関係の解説文は、よくあるTRPGのワールド設定とはちょっと路線が違います。
極論で言うと、「オフィシャル設定」ってよりも、イメージ・ソースにしては縛りがきつめ、って感じの記事が多い。シームレス・ワールドの現在や、財団、及び陰謀組織関係は純然たるオフィシャル設定と思いますけど。
だから、オーパーツやクリーチャーは、シナリオ作りに役立つヒントを探す、くらいのノリで解説文にも目を通します。
ただし、データ関係は尊重。TRPGだから当然ですね。
クリーチャーで言ったらサイズ、能力値、技能値、キャストLev。後、特技も。
特に、PCが接しただけですぐわかる(準公開情報)データのEnc、外形は優先。
組成は、分析しないとわからない限定情報扱いの方がオーパーツらしいですけど。PCが接しただけで「◎◎な感じと思う」印象は決めとく。
特技調整や、背景設定はシナリオ優先で。
ことにオーパーツのパワーがプロット展開とうまくあわない時は、特技をアレンジするとなんとかなることが多いです。似た特技を他のオーパーツから探して来て流用、オリジナル特技を考えるなどしてみましょう。
「最初のアイディア」がオーパーツからはじまる場合は、背景とかパワーとかのアイディアが浮かんでることもあるでしょう。
この場合、プロット構想メモ関係の「最初のアイディア」みたいな感じでメモはとる。
やっぱり、プロット~シナリオにあわせて最初のイメージは変えてゆきましょう。
並行作業総括
「プロット構想メモ」の練り込みと並行してやる下調べについて、全般的な考え方です。
要点だけをすごく簡単に。
・迷ったポイントだけを独立して検討しても、うまく処理できるとは限らない
構想中のプロットの流れ、諸設定の今回のシナリオでの関連性、セッションでの処理方法など、全体の関係性から落とし所を考えてった方がうまくいく。
・作り込みすぎない
細部を作り込むより、大まかなイメージから攻めてく。
データ、設定は、公開情報や準公開情報から固めてく。
限定情報以上の等級の情報は、プロット~シナリオのライン優先で検討。
でないと、シナリオで動かしづらいアイディアが固まる。あるいは、プロットの自由な整形が、物語のパーツとなるアイディアに引っ張られかねません。
さぁシナリオだ☆
どんなシナリオを作るか
話は、「テイク・オフ状態」ができて、シナリオにかかるとこに戻ります。(今回は前段階並行作業のお話でしたから)
アタシは、普段シナリオ作りに、結構時間かけてます。最低でも1ヵ月くらいチョコチョコ進めてて。
1度作ったシナリオをプレイヤー面子変えて、3~4回遊ぶ遊び方をしてるからなんです。
月に2回は会合があるみたいなプレイ環境だと、きっと、そんな手間かけてらんないだろーと思います。
で、考えてみました。構想プロットの後は、最低限、次の作業をするとよいだろうと思います。
・予告編の下書きを書く(最後にリライトする)
・「シナリオのアウトライン」を「プロット構想メモ」に再整理する
・ミッションについて整理。必要があれば、ミッション評価ポイントのチェック・シートも作る
・背景情報、クリーチャー情報、NPCデータ、オーパーツ情報を、ディテール・アップし、セッションで使い易く整理する
・予告編を、セッション用に書き直す
・必要があったら、「ミッション指令書」も整理する
この程度なら、そんな手間ではないと思うんですけど。どうでしょう?
懸案チェック……あれ?
いよいよシナリオにとりかかる第一歩、「構想メモ」作業で洗い出された「シナリオ作りにかかる前にチェックしとくべきポイント」を調べます。
今回の事例だと「ダラスに地下鉄あるかな?」です。
インターネットあたって、それから、大き目の本屋さんに行って、トラベル・ガイドを2~3冊立ち読みしてきました。
ないみたい(笑)。地下鉄ないらしーです(爆)。
さて、どうしましょう?
構想メモ(付録1)で、「[4.75]ミッション評価ポイント:PCが知的存在(恐竜人類)にどんな態度を示すかがキー」が決まってる以上、アタシ的には選択肢そんなにないですけど。
あなたならどうしますか?
てなとこで、次回に、ではでは。
追記:インターネットでの情報収集
インターネットでの情報検索については、信頼性のあるサイトから優先的にあたるといいです。
無方針に、検索ワードだけでNETサーフィンしてくと、膨大な情報を捌ききれなくなります。
特に、国際情勢や地理などの関係では、信頼性のあるサイトから。
オーパーツや超古代関係は、トンデモ風味のコンテンツも楽しいですけど。それでも、歴史関係で、信頼性のあるサイト、普段から目星をつけておくといいです。相互参照すれば、どの辺がトンデモか、見えてきますから。
「ブルーローズ」は、「オフィシャルに用意された架空の歴史設定(超古代設定)を前提にPCに冒険させるTRPG」とはちょっと違います。この点は「秘儀情報」(秘匿情報)にある、GM向けガイドラインを参照してください。
PCの立場は、学術財団調査員ですから。何通りもの超古代仮説(なかにはトンデモ仮説もあり:笑)が錯綜する中で、「真実はどっち方面!?」って手がかりを探してく冒険に挑むことになります。
ここで考えてる、信頼性のあるサイトでは、公開されてるコンテンツの正確さは2の次ぎとみなしてます。それを検討するには、膨大な資料をあたらないといけないことが多いから。
まず、記事の制作年月、資料ソースなどが書いてあること。
誰がどんな観点で何の目的のために書いた(編纂した)資料か断ってあること。
基本的なことですけど、隅っこの方にチョコっと書いてあったり、あちこちに分散して書いてあるとかではなく。
みつけ易いとこにまとめて断ってるサイトがよいです。
要するに、利用者が、コンテンツ内容を評価するときの判断材料を、まとめて整理公開してあるサイトです。
例えば、「JICA(独立行政法人国際協力機構)サイト」の「世界の様子(国別生活情報)」インデックス・ページ。
このページにある注意事項「必ずお読み下さい」。こういう注意があると、利用者自身の責任で内容を判断し易い。この点、信頼性高いです。
「シームレス・ワールド」は「ブルーローズ」の魅力の一つですけど。
結局、程度の差こそあれ「事実にも基づいたフィクション」を楽しむのが「ブルーローズ」セッションの目的。
Webコンテンツに限らず、シームレス・ワールドの情報は、「料理前の素材」と思いましょう。
書籍にしろ、Webサイトにしろ、材料である冷凍食品がたくさん入った冷蔵庫のようなものです。
解凍、切り分け、味付け、調理、盛り付けなどがシナリオ作者、GMにまかされてます。
「利用者が、コンテンツを評価するときの判断材料をまとめて整理してあるサイト」の方が、コンテンツを料理し易いわけです。
「公開されてるコンテンツの正確さ」は、結局利用者が自己責任で判断していくしかありません。だから、判断し易さを優先。コンテンツの正確さは2の次ぎに考えるわけです。