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2004年09月号

遊んだらセッションレポートを書いちゃおう

特集: 単発記事
筆者: アキト

セッションレポートってなんだろう

 セッションレポートというのは、セッションに参加してない人が読むことを想定して書いた、セッションに関した諸々を記録した短めの文章のことを言います。

 と、言われてもなかなかイメージが湧きにくいと思うので、簡単なサンプルを提示しておきましょう。

2000-04-01 統一ネジマキ同盟 開国

 これは「迷宮キングダム」というTRPGを遊んで作ったレポートです(実際には遊びながらとったメモを清書)。50行足らずの余白の多い簡単なものです。

なんでレポートを書くのか

 君は例を見て「こんな簡単なものなら書かなくてもいいじゃないか」と思ったかもしれない。でも、その「簡単なもの」を書くことで得られるメリットを知ればちょっと話が違ってくるだろう。

 レポートを書くことには直接的・間接的なメリットがたくさんある。これらを端から書いてたらとてもじゃないけど締切に間にあ……書ききれないから、ここではごく代表的なものにとどめておきましょう。

 まずあがるのが「モノとして残る」ということです。人間は忘れっぽい生き物なので、一週間前のセッション内容なんてあっという間に記憶の彼方に置いてきてしまいます。でも、レポートとして残っていれば書いてある内容を忘れても問題ないわけです。

 次いであげられるのは「思い出すきっかけになる」という効能です。人間はきっかけとなるモノがある場合の方が、いろいろと思い出しやすい。

 つまり、レポートがあれば「記憶」の最低ラインが保証されて、その上で得られる期待値も高くなるという二重保証になるわけです。

 そして最後に「話のタネにできる」というやつがあります。脳味噌の中身は見せることはできませんが、モノとして形を持っていればそれを相手に見せて話ができる。

 遊んだ後の食事、次のセッション、何年かたって再び集まった際……折に触れて思い出して語り合うことができる。「昔の共有した体験を語り合う」のは別に年寄りだけの特権というわけじゃありませんから。

なにをレポートに書くのか

 レポートに書く内容をおおっぱに整理すると以下のようになります。

(1) 日時や会場、参加メンバー
(2) 遊んだシステムやGM、シナリオ名
(3) 各PCの名前や大まかな役割
(4) ゲームのレギュレーション
(5) セッションの大まかな流れ
(6) 印象に残った出来事
(7) セッションの結末(影響,エピローグ,何をやり遂げたか)
(8) セッション中や事後に判明したルール運用上の間違い
(9) セッション中で行われたルール運用上の解釈(ハウスルール)

 この中で特徴的なのは(7)と(8)、(9)かと思いますのでこれらだけ簡単に説明を加えていきましょう。

(7)セッションの結末(影響,エピローグ,何をやり遂げたか)

 セッションで物語世界がどのように変わったかを書いておきましょう。ヒロインの不幸を取り除いたり、魔王を倒したり、世界の危機を救ったなど、色々と書いておきましょう。

(8)セッション中や事後に判明したルール運用上の間違い

 時間の都合などから、セッション中にルールを調べきれないというのはよくあることです。間違っていることが休憩時間や終わった後に判明したら、そのことを口頭で説明した上でレポートに記入しておきましょう。
 こうすることで、ルールブックを持っていない参加者がルールを誤って記憶してしまう危険を回避することができるようになります。

(9)セッション中で行われたルール運用上の解釈(ハウスルール)

 ルールが曖昧で細かく決まっていない場合、GMがその場で適当な裁定を下すというの事態もままあります。こういった場合の判断や「料理作成でファンブルしたら、食べた者にダメージを与える」といった、その場で出た愉快なハウスルールなども記録しておきましょう。

 こうやってプレイグループ内で「判例」を蓄えていけば、同じような判断で揉めることを減らすことが可能です。また、それらが「プレイグループの協定である」と明示しておけば、意識的にそれらを抑えることもできるでしょう。

書いたレポートをどうするのか

 書いたレポートはどうするかは、人によってさまざまです。でも、せっかく他人に見せる形でやってるんですから、PCや携帯でテキスト化して、サイトにアップしましょう。

 TRPG初心者やシステム未経験者にしてみれば、他の人がどんな風に遊んでるかという情報はいくらあっても困るもんじゃありません。もちろん、そのシステムで遊んだ人にしてみても、他の人がどんな風に遊んでるかという情報は、貴重なものです。

 というわけで、是非ともボクにレポートを読ませてくださいな。お待ちしておりまーす。


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