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2004年05月号

桜井@猫丸屋のTRPG事情:コンベンション編

特集: 桜井@猫丸屋のTRPG事情
筆者: 桜井@猫丸屋

どんな環境か?

 今はもっぱら静岡県 静岡市のSNPコンベンションというところで遊んでいます。

 前身はCOP:TRPGというサークルさんが主催していたGipcyコンベンション。ただCOP:TRPGの主要メンバーが相次ぐ転勤・受験・就職などで活動の継続が難しくなったため2004年秋に解散。
 それを惜しんだ当時の常連さんの有志が、ほとんど活動形態を引き継ぐ形で立ち上げたのがこちらのSNPコンベンションです。

 コンベンションの開催は二ヶ月に一度のペース。人数の規模は回により幅がありますが、30~40というところです。
 2004年05月現在、ボクが気軽に遊びに行ける範囲で唯一のオープンなコンベンションでもあります。

 雰囲気はまずまず良好。
 テリトリー内に競合するコンベンションがほとんどないせいか、常連さんの率は高めにになっています。でも、その割に内輪ノリはごくごく薄いので初めての方が居心地悪い想いをすることは少ないようです。

 GMさん,プレイヤーさんの面白さは──正規分布に近い状態。レベル高めの方が数名,平均的なレベルの方が最も多いという感じです。良くも悪くも安心して遊べます。
 コンベンション雑談所で時折報告があったり粋なゲーマー養成講座で取り上げられていたような『極端な問題プレイヤー』はほとんど見かけません。
 ただ毎度のように遅刻してくる参加者(──ごめんなさい、ボクのことです)や、セッション中に居眠りして顰蹙を買うプレイヤーさんは少数ながら居ます。残念ながら。

どうやって見つけたか?

 お手軽にインターネットで探しました。いい時代になったもんですね。  具体的に利用したのは以下の通り。

  • UHWL 200X
    言わずと知れたTRPG専門のサーチエンジンサービス。
    登録制らしくSNPコンベンションのURLは出てきませんでしたけど。
  • Google
    世界で一番使われてる検索エンジン。
    とりあえず『地域名』,『コンベンション』,『TRPG』の三つのキーワードで検索してみると良い感じです。
  • TRPG NEWS
    TRPG関連のサイトおよびコンベンション情報を人力で集約・公開しているサイト。
  • TRPG情報メールマガジン:語り部日報
    TRPG関連で役立つ書籍紹介,TRPG.NETの掲示板で盛り上がってる話題の紹介,IRCのログ紹介,一口コラム『TRPGな一言』などを通常の日報で出しています。
    コンベンション探しでお役立ちなのは随時出ている、コンベンションの開催情報。日々、各地のコンベンションの開催状況がつかめるので環境が変っても安心です。

 ちなみにボクがサーチした頃は、まだGipcyコンベンションが現役でした。
 Gipcyコンベンションのホームページは既に閉鎖されています。
 閉鎖直後はSNPコンベンションのホームページへの案内が出ていたため、当時の常連さんたちは比較的スムーズに新しいコンベンションへ移行できたようです。

どういう遊び方に向いているか?

 コンベンション環境の特徴は以下の通り。

  • 初対面の人とセッションすることが多い
  • 一緒にセッションするメンバーの趣味・嗜好はほとんどわかっていない
  • 同じメンバーでセッションするのは一回きり
  • 色々な人たちが集まる
  • 公共の場所でプレイするのが基本
  • 一度、卓が決まると『合わない』タイプの人と一緒になってもセッションが終わるまでは同席しなければいけない

 これらの特徴から『カジュアル環境でプレイする機会の少ないシステムやシナリオ』,『普段とは違う面子』で遊びたいなど『何か新しいモノやコト』を楽しみたい人に向いているといえます。
 それから『面白そうな仲間を探している』人,それとは好対照に『セッションだけ後腐れなく遊びたい(いわゆる09:00-17:00なお付き合い)』を求めている人もよく見かけますね。そしてその両方が一緒に遊べる環境であるとも言えます。

 逆に『キャンペーン』には向きません。(基本的にNGと考えるべきでしょう)
 また色々な人たちが集まるため『セッションを確実に楽しみたい』ような場合にも向きません。(ある程度は確実性を高くすることはできますが、それでも趣味・嗜好の分からない人と遊ぶわけですからリスクはつきまといます)
 付け加えて言うと一緒に遊ぶ人の趣味・嗜好がわからないのでピンポイント狙いはほぼ不可能,実験的セッションも難しいと思います。

 サークルに所属していない,身の回りにTRPGを遊ぶ人がいないためカジュアル環境がない──などの理由でコンベンションでしか遊べない方も少なからず居られるようです。
 こうした方たちはコンベンションの常連さんになるか『面白そうな仲間』を探してカジュアル環境を作るか、することが多いようです。
 ボク自身はお会いしたことはありませんが、コンベンションからコンベンションへ渡り歩く流しのマスター/プレイヤーさんも居るんだとか。

環境を維持するために

 まず参加者として世間一般の常識を踏まえた振る舞いを心がけることが大事です。  ──なんて言うと堅苦しい上にいかにも常識がないように言われたみたいでちょっと愉快ではないですね。
 要するに『楽しいからって浮かれすぎない』,『公共の場所で遊んでいる=関係のない人の視線も向けられている』ということを心に留めておきましょうね、ってコトです。
 ごくごくアタリマエの話ですね。大半の方は「そんなこと言われるまでもない」と仰るでしょう。

 でもこの『アタリマエのこと』を気をつけるだけでもコンベンションの主催者サイドは助けられるんだそうです。
 ゴミを散らかしたり、大勢で騒いだり、エレベータで乗ろうとしている他の人を押しのけて入ったり──どれも何気なくやってしまうことが多いですよね。胸に手を当てて考えてみると。
 でも積み重なれば、まず会場が取りにくくなる。そういう行為が不愉快だと思った(或いは直接に迷惑を掛けられた)参加者さん達は次から来なくなったりもする。
 ──コンベンションの継続が難しくなります。塵も積もれば山、というわけです。

 それに常識のナイ人と一緒に遊んで楽しいことは少ないもんです。
 そういう評価がついてしまえば遊んでくれる人が減ってしまう,目に余るようなら主催者サイド側の責任の範囲で参加をお断りされるケースも出てくる──
 というわけで自分自身の損得を考えてみても損ばかりで得はありません

 ただ参加者サイドの振る舞いに問題がなくても、コンベンションの主催者サイドの都合で馴染みのコンベンションが閉会してしまうこともあります。
 そんな場合には諦めて他のコンベンションを探す(前々項『どうやって見つけたか?』も参考にどうぞ)ことが多いと思います。
 しかし地域によっては『遊びにいける範囲のコンベンションがなくなっちゃった』なんてこともあるでしょう。そんな時は仲間を募ってコンベンションを立ち上げる──というのも一つの選択肢です。(実際、ボクが遊んでいるSNPコンベンションは、そういう経緯で立ち上げられたコンベンションの一つです,スタッフの大半はコンベンション運営の経験など無いも等しい状態からのスタートだったらしいと聞いています)

その他・備考

 特になし。

桜井@猫丸屋のTRPG事情

目次に戻ります。


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