シナリオ「日シナの理緒ちゃん」8
1.
『富山ころころ』のコスチュームを身につけた数人の女性。その中の一人が、別の女性と話をしている――
理緒「アルバイトの内容が、未だに想像できないんですけど」
由美子「あらそう。……つかぬ事を聞くけど、怪物と戦った経験はある?」
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2.
由美子の言う怪物の正体が、スモックを着た幼児の群れと判明。
由美子「ごっこ遊び一つとっても、最善の環境を準備するというのが、うちの園長のモットーでね」
(父兄が言ってたわ、小児用コスプレパブだって)
理緒「子供とごっこ遊びって切り離せないですよね」
(園長さんって、双眼鏡でこっち見てる人かな)
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3.
子供達にもみくちゃにされる2人。
由美子「これだから、もう毎日へとへと。この子たちともっと上手に付きあえる方法があればと思うわ」
理緒「ごっこ遊びが上手になりたいなら、日シナのマスタリング講座がお勧めよ」
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4.
由美子「マスタリング講座?」
理緒「60年の実績がある日シナのマスタリング講座なら、ごっこ遊びの本質とも言えるロールプレイを、超一流の先生方が親切ていねいに指導して下さるわ」
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5.
理緒「バインダー式で扱いやすいテキストと、実用新案のマスタリング練習機があれば、子供たちのいない間に特訓することもできるしね」
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6.
理緒「1日20分の練習を続けるだけで、シナリオ検定にも楽々合格。シナリオ1級の合格者の9割以上が、日シナの出身なんですって」
由美子「ふーむ……ロールプレイの講座かあ」
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7.
子供たちのいない場所で、飲み物を手にした理緒と由美子が話を続けている。
由美子「……そうだったのか。今までどうしても解らなかったことが、やっと納得いったわ」
しきりにうなずく由美子。
理緒「何か、お役に立てましたか?」
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8.
由美子「妙な遊びが流行りだしたと思ったら、貴方が出所だったの」
8+9の範囲を使った大コマ。
子供A「それなら、ごっこ講座がお勧めよ」
子供B「60年の伝統があるごっこ講座は超一流の先生方がごっこの極意を伝授してくださるわ」
子供C「バインダー式のテキストとごっこ練習機はとても便利なのよ」
子供D「1日20分の練習でごっこ検定にも楽々合格。ごっこ1級に合格した人の9割がごっこ講座の出身なのよ」
子供E「ふーん、すごーい」
ひきつった顔の理緒。
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