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2003年03月号

そうだ、オンラインに行こう!!

特集: 単発記事
筆者: 真琴

はじめに

 さて、自分は旧D&D時代からTRPGをやっている『歴だけながい永遠の初心者ゲーマー』なわけなんですが、こういう歴だけ長いゲーマーの常として引越しなどで環境が変わること数度。
 そうすると、当然それまでTRPGをプレイしていた友人たちとは遠距離になってしまい、なかなか一緒の卓を囲めなくなってしまうものです。
 それでも都心部などへの転居であれば、サークルもショップもコンベンションも多いですから、なんとか新しいプレイ仲間を見つけることも出来るでしょうが、これが山奥の田舎なんぞに転居してしまったら?
 まぁ、ご想像の通り、プレイ仲間などほとんど作ることができないのです。

 さて。じゃあどうしよう。TRPGをやめるしかないのでしょうか?
 私も最初に引越しをしたとき、そう考えました。しかし、そこに降ってきたのがオンラインセッションというすばらしいものだったのです。おかげで 今では『近場でコンベンションがあっても、オンラインセッションの方が楽だし楽しいからいかなくてもいーや』というほど、どっぷりオンラインセッションに つかりきり。
 せっかくネット環境があるなら、引越しぐらいでTRPGをあきらめるのはもったいない。オンラインセッションで今まで以上に楽しめます。

 今回は、そんなオンラインセッションの初心者のための、参加方法やちょっとしたコツ、マナーなんかを紹介していきたいと思います。どうぞしばしのお付き合いを。

準備編

 さて、それでは準備からいってみましょう。

 問題:オンラインセッションに参加するにあたって必要なものは何ですか?
 答え:インターネットにつなげる環境。

 当然だろ? ええその通りです。しかし、ことオンラインセッションとなると、ちょっとばかり気をつかわないといけなかったりします。
 第一に、時間を気にしなくていい常時接続環境であること。オンラインセッションは相手があってのもの。時間の都合をあわせる必要があるので、時間帯も接続時間も結構な長時間になります。テレホーダイなどならともかく、従量制プロバイダなんかもってのほか。可能であれば、フレッツADSLなどの定額常時回線を用意しましょう。
 第二に、自分専用のPCを用意すること。さっきも言いましたが、オンラインセッションは長時間に渡って行われます。家族や同居人に迷惑をかける可能性はできるだけ減らすべきでしょう。インターネットにつなぐだけならそれほど高性能のPCはいりません。いまなら、通販で十万以下でいいPCがごろごろしてますので、なんとか用意してください。
 第三に、ほんのちょっとだけ新しいツールになれる必要があること。難しいのは嫌い?分からない? なぁにご安心を。そういう方のためにこの記事があるのですから。これについては、詳しくは後述しましょう。

 では次に、オンラインセッションを開催している場所です。これはGoogleなんかで検索をかければ山ほどでてくると思いますが、その中でも大手リンク集やオススメのサイトなどを何点か。

・ゲーム派ドットコム:TRPGオンラインセッション http://www.gameha.com/s1/027_004.html
 ゲーム好きなら一度は利用してるであろうリンクサイト、ゲーム派ドットコムより。かなりの数のリンクがあります。

・TRPG.NETオンラインセッション情報 http://www.trpg.net/online/
 日本最大のTRPGポータル、TRPG.NETのオンライン関連情報。オンラインセッション告知所にはメンバー募集中のサイトが数多く登録されていますので 参加の目安にはもってこいです。

・森の木陰亭 http://www.cokage.ne.jp/wod/index.shtml
 おそらく日本最大規模のソードワールドRPGオンラインセッションサイト。参加者も多く、安定してセッションを行いたい方にお勧め。システムが手に入りやすいのも○。

・語り部 http://kataribe.com/
 TRPG.NETの関連サイトでもある語り部総本部のサイト。コミュニティツールとしてのTRPGに着目して、多数の参加者によるエピソード作成などを行っています。
 通常のオンラインセッションとは多少毛色が異なりますが、ストーリーを作るのが好きな方におすすめ。

 参加方法などは各サイトによって違いますので、まずは見に行ってみるのがいいかとおもいます。たいていの場合、過去のプレイログなどもおいてありますので、自分のプレイスタイルにあっているかの確認もできますしね。

 さて、先ほどお話しした、新しいツールについて簡単に説明しておきましょう。現在、オンラインセッションで使われているツールは、主に3つあります。

・Web掲示板/チャット
 読んで字のとおり。なんの変哲もないです。TRPGで使われる掲示板やチャットなどには、さいころを振れる機能がついていることが多いようです。
 おそらく皆さん、一度は掲示板に書き込みしたり、チャットしたりしてるんではないかと思いますので、詳しい説明は割愛します。

・マジカルチャット http://members.jcom.home.ne.jp/magical/magchat/
 オンラインセッション用に開発された、専用チャットツールです。
 通常のチャット機能に加えて、メンバー間での秘話(1:1でのひそひそ話)機能や、さいころ機能、マップ表示機能、あらかじめ用意しておいたせ りふを一発で話せるシナリオ機能や、変わったところではトーキョーN◎VA用のタロット機能&トランプ機能なんてものまでついています。実に至れり尽せ り。
 弱点は、全員がこのソフトを持っていないといけないということと、ちょっと切断しやすいこと、それから操作に多少の慣れがいることでしょうか。

・IRC http://irc.nahi.to/
 正確にはツールの名前じゃありません。「Internet Relay Chat」というネットでチャットをするための専用の取り決めです。
 もともとが汎用チャットツールなので、マジカルチャットのような便利な機能はありませんが、なにより軽くて早くて安定しているのが利点。ちなみ にさいころ機能などは自作することも出来ます。難点は、どうしても最初の設定とかが面倒に感じるところと、多少操作や取り決めに癖があること。
 使用するためのツールは何種類かあるのですが、初心者にとって使いやすくて覚えやすいということでChocoa(http://www.labs.fujitsu.com/free/chocoa/)をお勧めしておきます。
 ちなみにTRPG.NETでもIRCのサーバーを持っています(irc.trpg.net:6667)。こちらではさいころ機能なども提供しています、とちょっと宣伝。

 まれにこれら以外のツールを使っているサイトもありますが、大半はこの3つのツールの使い方を覚えておけば快適なセッションができるはずです。

「でも怖い」という方のために

 人にオンラインセッションを勧めていてよく効くのは、
「どんな人を相手にしてるかわかんないから怖い/いやだ/なじめない」 という言葉です。
 たしかに、画面の向こうの人とは顔も合わせたことがないわけで、それがなれない人にとってはプレッシャーなんだろうなぁ、と思うこともあります。
 しかし、その程度でオンラインセッションの楽しみを捨てるのはいかにももったいない。だいたい、多少性格は違うにしろおんなじTRPGゲーマーなんだからそんなに違和感を覚えることもないはずなんですが。
 そんな人見知りさんたちのために、オンラインでのやり取りになれるための簡単な解決法をいくつか。

・オンラインゲームで慣れてみる
 オンラインゲーム、特にMMORPGと呼ばれる、「別世界のキャラクターになって、その世界で生活や冒険を楽しむ」ゲームで慣れるやり方です。
 MMORPGの参加者というのは、みんなゲームを楽しむために集まってきていますし、ゲームの中の世界では「顔も知らない親友」という関係は結 構生まれやすいのです。なにしろ、そこは「現実以外のもうひとつの世界」なのですから、現実の顔を知らないことはそれほど関係ありません。
 MMORPGはそれこそTRPGのシステム数以上にリリースされていますが、いくつかお勧めを書いておきます。

 Ultima Online(UO) http://www.jp.uo.com
 元祖大本MMORPG。年数をかけて練りこまれたシステムは、他の作品に影響を大いに与えたとか反発したとか。
 古参だけに、オーソドックスな世界観、安定した実績、参加者の多さ、サポート体制などは一級品。初心者にも安心してお勧めできます。
 問題があるとすればプレイ料金が月1000~2000円とやや高いことと、ベテランがやたらと多いため格差が出来やすいこと。

 Ragnarok Online(RO) http://www.ragnarokonline.jp/
 いまかなり大人気のMMORPG。なじみのふかいLv制やクラス制、かわいいキャラクター、プレイも簡単なのでとっつきやすさは満点。
 ただ、ちょっと人が多すぎてぎすぎすしてたり、とにかく長時間のめりこまないとまともに物も買えなかったりするので、ちょっとやってみようという人には厳しいかもしれない。有料だというのも注意。

 アッピーオンライン http://www.appie.jp
 お金がかかるのはいや、という人には、こんなベータテスト(正式公開前のテストでの無料運用)のゲームがおすすめ。
 もちろん正式公開前なんで、バグとかはいっぱいありますが、目的である「オンラインでの他人とのコミュニケーションになれる」ということには支障はないのでこの際OK。

 どのゲームでも気をつけなくてはいけないこととして、「とにかく、一人一人のキャラクターは他人が操っている」ということでしょう。ともすれ ば、ドラクエなどの影響で周りを見ないプレイをしたがる人がいたりするのが困ったもの。というか、今回の目的から大幅にずれますし。
 あと、MMORPGが楽しすぎてオンラインセッションしてる余裕がないなんていう本末転倒な結果になることもしばしば。まぁ、どっちも娯楽ですからいいっていえばいいんですけれど。

・まずはチャットなんかでオンラインになじむ方法
 「顔の見えない人とTRPGなんかできない」という人には、こんな方法がいいかもしれません。
 顔が見えなくても、長いこと会話していると相手がどんな人なのかはだんだんわかるようになるものです。
 TRPG目的でなく、普通におしゃべりして楽しむためのチャットというのが、Webにはたくさんあります。そんなサイトで、不特定多数の人といろんな話題で話してみたりすると、結構オンラインの怖さはなくなるものです。

 ただし、出会い系サイトなどにはまりすぎて、金銭関係のトラブルに巻き込まれたとか、騙されてあやしい宗教に入信させられたとかということがあっても、一切責任は持ちませんのであしからず。

・友人とオンラインで遊ぼう
 そもそもオンラインで話なんかできるかーという、とっても人見知りな人への最終手段がこちら。
 だったら顔を見知った友人たちとためしにオンラインでセッションをしてみるというものです。顔も性格もわかりあった相手なら、人見知りすることもないでしょう。引っ越した後でも同じメンバーでセッションできるのもいいところ。
 ただし、全員の都合をあわせたりしなければならず、そもそも友人のうちにネット環境が整っていなければならないため、結構実現が難しかったりするのが問題でしょうか。

オンラインの魅力

 さて、ここまで苦労をしてまでオンラインセッションをするのですから、普通のセッションよりいいことがあるんだろうな!?って思うのはあたりまえのこと。
 ご安心ください。ばっちりあります、オンラインセッションならではの魅力というものが。
 とても全部は紹介しきれないので、その一端だけでもちょっとご紹介しましょう。

・新しい友人
 まずは「新しい友人ができる」ということ。これがおそらく一番大きいのではないかと私は思っています。
 なるほど、コンベンションなどでも新しい友人は出来ますが、それはあくまでも近場にいる人のみ。ネットの利点というのは、お互いの距離が関係なくなるということなのです。事実私は、アメリカ在住の人と、月に一度くらい一緒にセッションを楽しんでいます。
 本来なら出会えなかったような場所にいる人と、普段からいっしょにTRPGができるというのはとても楽しくて素敵なものです。

・時間にとらわれない参加方法
 たとえば、サービス業などで土日に休みがとれなかったりすると、コンベンションへの参加なんてまず無理です。しかし、ネットの場合、参加人数がとても多いですから、平日しかセッションが出来ないメンバーだけで卓を立てることも可能です。
 無理やりひまをつくって遠方のコンベンションに行くのでは、体力も気力もお金もいくらあっても足りません。たまの休日ぐらい、ゆっくりしながら遊びたいものです。

 ここにあげたのは、本当にほんの一例です。他にも山ほど魅力はあるのですが、それはむしろ、皆さんが実際に体験して感じ取ってもらうほうがいいでしょう。

オンラインの注意点

 ところで。
 オンラインという特殊な場でセッションを行うわけですから、普段のセッションや、コンベンションと比べて注意しなくてはいけない点というのも存在します。

・普段のプレイと比べて
 普段のプレイでは、身内ばかりなので、馴れ合いや雰囲気、略語などでもセッションを運営するのに問題はありません。
 しかし、オンラインセッションの場合、身内ばかりということはかなり珍しいと思いますので、雰囲気などは伝わりにくいし、略語はまず通じないと思っておいたほうが無難です。
 結構みんな、身内でしか通用しない通称つかってたりするんですよね。そういうのって、「なんですかそれ?」といわれて、セッションが無駄に長引く原因になりますので注意しましょう。

・コンベンションと比べて
 コンベンションでは表情や仕草を見て相手を判断できますが、オンラインの場合、相手を判断する材料は言葉だけです。もし、怒ったような言葉遣いを普段からしていた場合、自分にはそのつもりはなくても、相手には本当に怒っているように感じられてしまうのです。
 あるいは、いくら無口なキャラでも、雰囲気などでそれを伝えられるコンベンションと違って、オンラインではただ黙っているだけでは何も伝わりません。コミュニケーションツールは文字しかなくて、しかもそれは誤解されやすいんだということに注意しましょう。

・その他
 「TRPGだから」といって、ネットのマナーを守らないひとが時々見受けられます。残念なことですが。
 「TRPGだから特別」なわけではなく、あくまで「ネットで」「TRPGを」しているということは頭の片隅にでも置いておきましょう。
 常にネチケットは忘れずに。

総括

 いろいろ書いてきましたが、オンラインセッションというのは、最初の壁さえ越えてしまえば、普段のセッション以上に魅力と楽しさの詰まったセッションです。
 転勤や進学の待っている方、普段の仲間と離れてしまう方、あるいは何もなくても、これを機会にオンラインセッションの扉を叩いてみてはいかがでしょうか?

 皆様がよい仲間と、楽しいオンラインセッションに恵まれますように。そしてそのためにこの記事がほんのわずかでも役に立てば幸いです。

■真琴 trap@stbbs.net
■駄文倉庫 http://trap.stbbs.net/write


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