第1部あらすじ+創世記 『たま・もの 2』備忘録
【第一部 一話】
開拓の街、カシュカーン。
舞台となるのは、ダーレスブルグ公国というラクシアに存在するひとつの国の最北端に位置するその街。蛮族の支配する領域との境目、最前線に位置し、にらみ合いを続けている街です。
土地柄上、荒事に類する依頼は多く、多少腕のある冒険者達にとっては格好の稼ぎ場所となっています。
主役となる若き(?)5人の冒険者は、そのカシュカーンにある冒険者の店のひとつ、トウキという壮年男性が営む『琥珀の鎖』亭で出会い、意気投合(たぶん)します。
そこへ、フェイトと名乗るルーンフォークの少女が現れ、自分をこの近くにある遺跡の奥まで連れて行って欲しいと依頼するのでした。
遺跡を探索中、一行は鍵が見られないのに開かない、石の埋まった不思議な扉に出くわします。調べていると、近づいたフェイトに反応するように石が明滅し、扉は開きました。
その奥は元研究所であった遺跡となっており、どうやら『始まりの剣』に関して研究していたようです。しかも、伝承に有名な3本ではなく、「実は『4本目の剣』があった」と思わしき記録が見られました。
一行が不思議な記録に首を傾げ、また一部はわくわくとしながら遺跡の最深部へと踏み込むと、警備の魔導機械達に守られて、一本の『剣』が大きな木の根に半ば埋まるようにして安置されていました。
ここでフェイトは「自分の役目は本当は、この剣の元に選んだ者を導き、触れた者に仕えることである」と告白。
相談の末カレンが剣に触れると、辺りに一瞬目映い光が満ち、その光は彼女の中へと吸い込まれていきました。同時に、剣は役目を果たしたかのように根に埋もれて見えなくなります。
謎の出来事に首を傾げつつも、帰路に就こうとした一行の前に、「ポケット団」を名乗る妙な男女二人組の盗賊が姿を現します。女はムサチ、男はコチロウと名乗り、「お宝をよこせ」と言って来るも、一行が何もする前に勝手に遺跡の落とし穴にかかり退場。
一行は無事だといいな…と言いつつ遺跡を後にします。
(※この場では「ポケット団」は顔見せだけの為に出したのです)
その後、一行が立ち去った後の遺跡へ蒼のナイトメア:ディナルが姿を現します。
ディナルは攻撃魔法で遺跡の通路を崩し、以後、遺跡に入る事は困難となるようにしました。
これは一行は知らないことですが、一行が見つけた謎の『剣』は大変稀少な、力を持った魔剣であり、ディナルは一行以外の余人にこの剣の存在が知られ、混乱が起きることを望まなかったためです。
※ナイトメアという種族について。
ナイトメアは、人族ですが生まれつき“穢れ”を持っており、蛮族に近い存在だと排斥されている種族。普通の人間やエルフなどの両親から突然変異的に生まれます。人間などの人族と子供を作ることも可能です。
彼らは非常に長命で、一説では寿命は無いとも言われています。外見成長は10代半ば程で止まります。彼らの容姿は、頭部に一本以上の小さな角を持つことと肌が極めて色白であることを除けば人間と同じです。
「異貌」という種族特有の能力を持ち、これを行っている間は戦闘能力などが強化されます。「異貌」を行ったナイトメアは角が肥大化し、肌の色が青白く変じ、まるで悪魔のような姿となります。ナイトメアが人族に忌避される一因には、この「異貌」時の姿が恐ろしいことも在るのかも知れません。
ただし、排斥されたナイトメアは冒険者に、しかも極めて優秀な魔法戦士となることが多く、冒険者にとってはさほど珍しい存在ではありません。
冒険者である主人公達がナイトメアを忌避するかどうかは、個々のキャラクターの主観に寄ります。
一方、街へ帰還した一行。遺跡で途中得た様々な品を売って儲けも上々です。
宿でぐっすり休んで翌日目覚めると、カレンのベッドに丸くほの暖かい不思議な物体がありました。バスケットボールサイズと特大であることを除けば、微妙に楕円のそれは卵のように見えます。
「……何、これ…?」とまどいつつも、彼女は仲間に卵のことを相談します。
そして、謎の卵と新米冒険者PTのお話が、ここに改めて幕を開けるのでした。
【第一部 二話】
謎の卵の中では謎の生命が順調に育っているようで。とりあえず孵してみてから処遇は考えることにする一行。
懐も温かく目立った依頼も無いので数日のんびりカシュカーンで暮らしていると、フェリックスが女の子3人を誘ってデート中、ちょっとした事件に出くわしました。
カシュカーンの警備隊隊長であるパーデ=デンネン氏がナイトメアの子供にいちゃもんをつけていたのです。今にも切り捨てられそうなその子供を庇う一行。
あわやパーデ氏と一悶着、となりかけたその時、蒼のナイトメア:ディナルが「異貌」した姿で現れ、パーデ氏に向かっていきなり攻撃魔法を放ちます。
パーデ氏の注意が逸れた隙に、ディナルの仲間であるメイヤの先導によって一行はその場を離れました。メイヤの肩には、綺麗な蒼色の羽根をした尾長鳥(実はディナルの使い魔です)が止まっています。
ユーシェは久々の幼なじみとの再会を喜ぶも、彼女はディナルに恩義があるからとPTへの同行は断り、彼の元へと飛び去っていくのでした。
その後、ハウンドたちと合流し、一行はナイトメアの子供:ラタを家まで送ることにします。
ラタの先導でやってきたのはカシュカーンの「外周部」でした。
※カシュカーン外周部について。
カシュカーンの外壁の外には、街の建設時に蛮族の襲撃を受けそのまま放棄された家々などの残骸があり、現在はスラム街と化しており、貧乏人や身よりのない孤児達の天露を凌ぐ場所となっています。
頑丈な塀で護られているわけでは当然なく、蛮族だけでなく野生のモンスターなどの脅威を退けることも出来ない危険地帯です。が、そこに生きる人々にはそこより他に行く宛もないのが現状です。
ラタは、外周部にある小さなぼろ屋に身を寄せ合って暮らす孤児達の一人でした。一行は彼らの境遇に苦いものを感じながらも、そこで孤児達を束ね世話をしているセイという少年と出会います。
町人の格好はしていますが物腰丁寧で、どことなく所作も洗練されているその少年の素性を気にはかけつつ、丁寧にお礼を言われ、挨拶を交わして一行は街へと戻っていきました。
尚、このセイとの会話でミゲルがひたすら空気を読まない発言を繰り返し、ついにセイを怒鳴らせるという珍事へと発展。他の一行はハラハラしたり呆れたりしつつもPLは大笑いであったことを記しておきます(笑)
それから数日。
そろそろ仕事を探したいと思うPTに、彼らを名指しで依頼をしに来たという小柄な青年が現れました。青年はクロキと名乗り、実はナイトメアで、外見は若いがトウキの双子の弟なのだと明かします。
『琥珀の鎖』亭、店主であるトウキは人間で現在46歳。息子の噂はこのクロキ所為か、と納得する一行。
クロキは、一行が先日会ったセイという少年が実はこのカシュカーンの警備副隊長、アルディン=グレイズの一人息子「セイクラウ」であり、自分はアルディンに仕える密偵であるのだと言います。
依頼はアルディンからのもので、最近外周部で行方不明者が出ている事件の原因探査と可能ならばその解決。
行方不明者は皆、生活のために近くの森へ薬草などの採取に赴いていた者達であり、今までは何事もなかったのだが、ここひと月ほどで帰らない者が何人も出てきていると言うこと。
本来なら大々的に捜索隊を出したいが、被害が外周部の一部の人だけな事もあって隊長の許可が下りないらしい。
子細を聞き、依頼を快諾する一行に、迷いやすいその森の案内役としてセイが名乗りを上げました。
セイと共に森を探索した一行は、その最深部にワイバーンという亜竜種のモンスターを発見します。幸運にも犠牲を免れていた行方不明者の一人からこのワイバーンに襲われたことを聞き、激闘の末討伐しました。
しかし、ワイバーンにも仔が居たことを知り、一行は生存競争の無情を噛みしめながら帰路につきます。
一方、そのころ街では、警備隊隊長であるパーデが何者かによって殺害されていました。運悪く居合わせたポケット団2名が犯人容疑で捕らえられ、真相は闇の中へ。
翌日の街の新聞には、副隊長:アルディンが殺人教唆の罪で5日後に処刑される旨が告知されたのでした。
【第一部 三話】
ワイバーン討伐から戻ってきた一行は、外周部にてクロキに出迎えられます。
クロキは街で起こった事をPTへ話し、アルディンは現在軟禁中、セイも見つかれば危ういという。と言うのも、どうやらこの事件の裏にはアルディンを陥れている人物が居るらしいからというのです。
もう一人の警備隊副隊長:コアクトー。隊長が亡く、アルディンが拘束中となる今は此処の最高責任者です。
「彼の仕立て上げた偽の証拠を覆し、アルディン様の冤罪を証明して欲しいのです」
クロキからの依頼を受け、冒険者達はセイは彼に預けて早速調査に乗り出しました。
殺害現場である河原を調査中、PTは蒼い綺麗な色の羽根を見つけます。
以前、メイヤが肩に載せていた尾長鳥の羽根色に酷似するそれに、一行は蒼のナイトメアへの疑いを持ちます。
そこへ折しもメイヤが姿を表し、一行に協力をする旨を告げますが、羽根についてはわからないと言います。メイヤの案内でイザヤというエルフの情報屋の少女に出会い、協力を得て一行は調査を進めていきました。
その際、エルフ嫌いであるイザヤに邪険にされるハウンドですが、その場は黙って引くことにします。
牢屋に忍び込んでポケット団の二人がコアクトーに脅されていると知り、無罪を約束してこれを説得し。
弟を誘拐され、コアクトーの指示に従っていたグレイズ家のメイドを、弟を救出することで救い。
ダーレスブルグ本国から派遣されている監察官と、コアクトーとの癒着現場の写真を押さえ。
未だアルディンを信じ、支持する兵達の協力を得て、一行はアルディンの処刑会場で全ての証拠を公開します。
結果、アルディンの無罪は無事証明され、逆にコアクトーは悪巧みの罪を問われて更迭。しかし、本当に殺害犯は謎のままとなりました。
一行は解放されたアルディンから表彰を受けることになります。
表彰式の後、グレイズ邸で歓待を受けていた一行ですが、そのさなか、例の謎の卵が孵化してしまいます。
中からは背にふわふわとした羽の生えた子犬のような、これまた謎の生物が生まれ、一行は困惑。
居合わせることになったアルディンにいきさつを話すと、彼は事態を重く見、口外はしない方がいいと忠告します。
彼自身も本国への報告には上げず、また、その正体の調査についての協力を約束してくれるのでした。
とりあえず、各自持っている文字情報の共有及び今後回数が増えるだろう「1部の~ってどうだったっけ」に対応するために独立エントリー化。
一応これからリンク仕込んだりするかもしれないので加工途中。
(無駄にエントリー数節約してるのは備忘録係のずぼら対策です。読みにくくて申し訳ない)
10月 18, 2012 木曜日 at 10:05 am